恐竜×最新テクノロジーに興奮! 巨大恐竜がソニーストア名古屋に登場した『恐竜ミュージアム』レポート

ソニーストア名古屋『恐竜ミュージアム』レポ

 ソニーストア名古屋は10月7日から22日までの間、世界で初めて脳腫瘍の痕跡が見つかったゴルゴサウルス「ルース」の全身骨格など全20点の骨格標本やCG映像の展示、ワークショップなどを含むイベント『恐竜ミュージアム ー科学で紐解く恐竜の世界ー』を開催。先立って10月6日にメディア向けの説明会が行われた。

 「恐竜ミュージアム」は、白亜紀末期に息づいていた恐竜たちを骨格標本として展示するだけではなく、生き物として科学的視点でとらえ、恐竜たちの世界を精緻に再現したCG映像や3DCGモデルと一緒に楽しむことのできるイベント。「ルース」の愛称で呼ばれる、世界で初めて脳腫瘍の痕跡が確認されたゴルゴサウルスの標本が展示されることでも注目を集めている。ほかにも、東海初上陸となる幼体トリケラトプスの全身骨格やティラノサウルスの頭骨など計20点の骨格標本が登場している。

ソニーマーケティング株式会社 リテールセールス&マーケティング本部 本部長 新宮俊一氏

 まずはソニーマーケティング株式会社 リテールセールス&マーケティング本部 本部長の新宮俊一氏が登場。同イベントについて「人生の大先輩の叡智を再現してリアルなものにする。それをみなさんが感じることで同じ地球の生物として感動を覚える。ソニーがお届けしたい感動と恐竜がみなさんに与える感動が結びつく。それを弊社の映像・音響機器やカメラを通じてよりリアルかつビビットに体験してもらえる。そういうお手伝いができれば嬉しいなと思い、みなさんに感動をお届けしたいという気持ちで作った」とコメント。その後、今回のミュージアムを企画・監修したサイエンスコミュニケーター・恐竜イラストレーターとして活躍する“恐竜くん”こと田中真士氏による「解説ガイドツアー」が展開された。

サイエンスコミュニケーター・恐竜イラストレーターの“恐竜くん(田中真士氏)”とゴルゴサウルス「ルース」の骨格標本

 まず、恐竜くんはゴルゴサウルスについて「ティラノサウルスと近い種類だが、ティラノサウルスがライオンならゴルゴサウルスはチーター。より小型で足が速く、パワーとスピードを両立させた恐竜」と分かりやすく例えて解説。世界で初めて脳腫瘍の痕跡が確認されたという点については、「肩甲骨はツルツルで薄いのですが、骨が変形して膨らんだ状態になっている。この化石をみたところ、中で一回骨折して治っていく過程でこうなったというのがわかった。肋骨や尻尾、腓骨あたりにも同じような場所が複数みられ、大腿骨を大怪我したあと、そこまで時間が経過しない形で死んだと推察され、CTスキャンなどを進めると脳に腫瘍が残っていることがわかった。小脳のところにできたそれが、骨にまで影響し、まっすぐ立ったり歩いたりすることが困難だったとわかる」とした。

 また、こうした特徴的な個体がいることについて「お子さんなどは恐竜をそれぞれの種類ごとに捉えているかもしれないが、この子は『ルース』という名前がつくくらい、特徴的な個体として見ることができる。そうして一体一体の恐竜を図鑑の延長線上でみるだけではないことを味わってもらえれば」と、新たな恐竜の楽しみ方を教えてくれた。

白亜紀後期に現在の北米大陸西部に存在した「ララミディア大陸」を紹介するコーナー

 同じフロアにある、白亜紀後期に現在の北米大陸西部に存在した「ララミディア大陸」を紹介するコーナーではFullHD・110インチの『Crystal LED(ZRD-CH12D)』を使った「白亜紀体験シアター(『DinoScience 恐竜科学博 2023』でも上映したもの)」も。1,000,000:1の高いコントラスト比と独自のディープブラックコーティング技術による深い黒の表現や、1,300cd/m2の高輝度によって、まるで恐竜たちがそこにいるかのようなリアルな迫力の映像を体験することができた。ちなみに同機が一般向けに公開されたのは、このソニーストア名古屋が全国初だという。

 また、同じコーナーには空間再現ディスプレイ『ELF-SR2』があり、ティラノサウルスやトリケラトプスの映像を立体的に楽しむこともできた。『ELF-SR2』は分かりやすく言えば「3Dメガネをかけなくても、裸眼で3D映像を360度から楽しめるディスプレイ」だが、恐竜ミュージアムという場所で近くに骨格標本がある環境だと、この骨格の恐竜は実際にこういう姿をしているのだ、といったところを楽しめる。これもアナログな展示と最先端のテクノロジーが合わさる利点だろう。

 ほかにも、最新テクノロジーを駆使してトリケラトプスの幼竜を大人の恐竜から逆算することで復元した骨格標本、歯と顎が強靭すぎて自らの口を貫いているティラノサウルスの頭骨なども見ることができた。

 見るだけではなく、体験できるコーナーも充実。木製のハンマーとノミを使って石膏プレートに埋められた化石を発掘する「トレジャーハンター 発掘体験」や、稀少な恐竜の実物化石を封入し、地層を模したガラスボトルに太古の息吹を閉じ込めて持ち帰ることのできる「ダイナソーボトル」といった恐竜好きの子どもにはたまらないワークショップのほか、小学生のなりたい職業上位であるYouTuberの撮影や編集を、彼らが多く使っているソニー製のカメラを通して体験できる「恐竜ミュージアムのCMを作ろう」なども面白そうだ。

 なお、会期中の20時〜翌8時には、全長7m×高さ3mの「ルース」がライトアップ。栄交差点から“ライトアップされた恐竜”を見ることができるので、ぜひ近くを通った際は目線を上げてみてほしい。

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