LJLキャスター・Revolの『Worlds 2023』観戦ガイド 『League of Legends』と競技シーンの楽しさを知る絶好の機会!
自分に合ったプレイスタイルを発見できる、『LoL』の“懐の広さ”
ーー『LoL』って、どうしても敷居の高いゲームではあると思うんですよ。ただ、一度ハマるとずっと遊べてしまう、不思議な魅力がありますよね。どんなところが一番の魅力だと感じますか?
Revol:僕は基本的に3対3や5対5とか、もしくはサッカーの11対11みたいな大人数でもいいんですけど、チームで対戦することがすごく好きなんです。その中で、『LoL』をはじめとする「eスポーツ」はいろんな意味で“フェア”なものが多いですよね。それはフィジカル面でもそうですし、ルール的にも。とくに『LoL』は「PCのスペックがそこまで高くなくてもしっかりと遊べる」というところも大きな魅力だと思います。
それから、『LoL』はチャンピオンの種類が豊富で、自分の性格に合ったロールや、プレイスタイル、ビルドを選択できるのもいいところですよね。たとえば「ガツガツと敵を倒しに行くのは苦手だけれど、それでも勝利に貢献したい!」となったらサポートを。あるいはミッドやトップレーンでも、敵を倒すだけではなくて、味方のサポートが得意だったり、タンクとして前面に立つのに向いていたりと、たくさんのチャンピオンがいます。
そういったいろんな役割を担えるチャンピオンがたくさんいるというのは、本当に大きいと思いますし、その懐の広さは『League of Legends』のサービスがこれだけ長く続いている要因かなと思います。
ーーこの『LoL』の楽しさ、とくに競技的な面白さを伝えるのも、解説者としてのお仕事のひとつかと思います。普段、どんなことに気をつけて解説をおこなっていますか?
Revol:一番気をつけているのは、僕よりも明らかに『LoL』のことを深く知っている人たちが戦っているんだということを忘れないこと。そこへのリスペクトが欠けてはならないとずっと思っています。
もちろんプロといえど人間ですから、時にはとてもひどいプレイやミスをしてしまうこともあります。解説として、ミスをしてしまったことや、それがどのように試合に影響するのかといったことも含めて伝えなければいけないんですけど、それをバカにするとか、罵倒するということは絶対に避けています。
くわえて言うと、毎試合が頂上同士の決戦なわけじゃないですか。そこにおいて、その人たちがどういった考えをもとに使用するチャンピオンを選択しているのか、そのプレイを実行しているのか、といったことを、見ている方々にできるだけ簡潔に伝えようと考えています。
ーーそのなかでも、世界中の頂点が集う今回の『Worlds 2023』は激戦必至ですね。初心者の方や、最近競技シーンを見始めたという方は、どんなポイントに注目するのがおすすめでしょうか?
Revol:まずは自分が普段使用しているチャンピオンが試合に出ているかどうかをチェックしていただいて、プロのプレイを参考にするのもいいと思います。本当に細かく見ていくとキリがないので、レーン戦の過ごし方や、その後の立ち回り方、集団戦の立ち位置やダメージの出し方など、本当に大まかでかまいません。
自分のチャンピオンの使い方を学ぶうえで、トップ中のトップ選手たちが、チャンピオンの理想の動かし方を毎試合実践してようやく優勝できる水準の高い大会なので、教材としてもこれ以上ない大会だと思います。
それにくわえて、選手たち個人の人間性やストーリーが前面に出てくるというのが『Worlds』の特徴だと思うんですよね。ちょうど、今日の昼頃(インタビュー時)に『Worlds』のアンセムが公開されましたけど、あそこで使われたDeft選手の映像なんて、Deft選手の選手人生そのものじゃないですか。
彼が『LoL』でおこなってきたこと、その時どう感じたのかというところをライアット・ゲームズがすごくリスペクトしていて、音と映像、あれだけ完璧なものを作って届けている。やはり、そうしたくなるような魅力が選手たち一人一人に備わっているんですよね。
なので、興味があればさまざまなインタビューとかにも目を向けてもらって、選手たちの魅力みたいなものに触れていただけると、より一層『Worlds』が楽しめるものになるんじゃないかと思います。
ーーそういえば、今年の『Worlds』は大会の方式が大幅に変わりましたね。予選リーグを廃止して、「2回負けてしまうと敗退」という形がメインになりましたが、この変更についてRevolさんはどう思いますか?
Revol:まずパッと思ったのは、試合のスケジュールが予測しづらくなったので、観戦の予定を組み立てるのが難しくなったなというところが、視聴者目線としては大きなポイントなのかなと思います。『MSI』の時もそうだったんですが、その日の試合をすべて終えないと翌日のスケジュールがわからないというところは、結構不便なポイントなのかなというのはやはりあります。
ただ、『Worlds』の視聴者数をしっかりと確保するという上で、あらかじめスケジュールがわかっていることは重要なことだと思っていたので、そこをある意味切り捨てる、プライオリティを下げてでも「より白熱した戦いを届けよう」というライアットの意図も感じられます。なので、よりフェアかつ消化試合が生まれない白熱した『Worlds』になるな、という予感もしています。
ーー白熱した試合に注目ですね。ちなみに、日本代表チームである「DetonatioN FocusMe(DFM)」のプレイに関して、観戦初心者の方が注目するとしたら、どんなところに注目すると楽しめるでしょうか?
Revol:ミッドレーナー・Aria選手とジャングル・Steal選手の二人の動きは、見ていて本当に楽しいものだと思います。とくに、Aria選手はアグレッシブなスタイルも見せてくれる選手なので、積極的に有利を作り出していこうという狙いが感じ取れると思います。
どのタイミングで仕掛けるのか、集団戦における立ち位置、フロントライン(前衛)から狙うのか、バックライン(後衛)から狙うのかなど、本当に予測もできないようなポジションから飛び込んでいったりしますから。
あと、もしYutapon選手がADキャリーとして出場するのであれば、彼の集団戦の動きを自分で予測しながら見ると、より楽しめると思います。絶対にそれ以上のことをやってくれるので、そこも注目していただきたいです。
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