日本での発売が待ち遠しいHTC『U23 pro』は、メタバースとの距離も近い技巧派スマホだ

HTC『U23 pro』徹底解説

 HTCというスマートフォンメーカーを知っているだろうか? ここ数年はVRグラスなどメタバースの関連製品やサービスにビジネスをフォーカスしている。そのHTCが2023年7月末に海外で最新スマートフォン『U23 pro』を発表したため、今回は台湾で発売されたモデルをテストしてみた。

「カメラとメタバース」の欲張りスマホ

白い背面に金のワンポイントが特徴のスノーホワイト

 HTC『U23 pro』は高画質カメラを搭載するだけではなく、メタバース体験も手軽にできるという、ちょっと欲張りな性能を共存させたスマートフォンだ。日々の生活に楽しさをプラスしたい、そんなユーザーをターゲットにしているようだ。本体のカラバリは2色あるが、どちらも上品な色合いに仕上げられている。スノーホワイトは名前の通り雪景色を思わせる真っ白なボディー。カメラのレンズの縁取りをゴールド仕立てにすることで美しい色合いとしている。

 コーヒーブラックは単調になりがちな暗色系の色合いにコーヒーの豆をイメージしたかのようなブラウンをやや混ぜることで、スーツにも似合うような大人びたカラーでまとめた。またカメラ台座のプレートはより濃い色とすることで目立たせている。2つのカラバリを比べると同じモデルには見えないだろう。

大人のイメージなコーヒーブラック

 『U23 pro』のスペックを見てみよう。ディスプレイのサイズは6.7インチ(2400 x 1080ピクセル)。チップセットにQualcommのSnapdragon 7 Gen 1を搭載しており、ミドルレンジの製品だが日常的な利用なら問題なく処理をこなせる性能を持っている。バッテリーは4600mAhで1日の使用は問題ないだろう。急速充電はUSBケーブル使用時33W、ワイヤレスでは15Wに対応、置くだけで充電できるのも便利だ。

ミドルレンジモデルとして一般的な性能だ

 本体サイズは166.6 x 77.1 x 8.9mm、重量は205gなので最近のスマートフォンとしては一般的なサイズだ。本体側面の電源ボタンは指紋認証センサーも兼ねている。側面から見ると高画質なカメラを搭載しているわりにはカメラ部分のでっぱりは少ない。フラットな仕上げは持ちやすそうだ。

8.9mmの薄型

ボディー、カメラのでっぱりも少ない

 

 本体上部には3.5mmヘッドフォン端子を備えている。市販のヘッドフォンが使えるのは便利だ。

ヘッドフォンをそのまま使える1億画素カメラを搭載。手軽に高画質撮影を楽しめる。

 『U23 pro』のカメラ構成は広角が1億800万画素と高画質なものを搭載。それ以外は800万画素の超広角と、500万画素のマクロ、さらに200万画素の深度測定用という4つの組み合わせだ。カメラの撮影モードも多く、夜間撮影に強い夜景モード、ボケを活かせるポートレートモード、さらに設定を手動で行えるプロモードも搭載。また1億800万画素でそのまま撮影できるモードも備えている。

 他社の製品も含め、高画質なカメラを搭載しているモデルが増えているが、通常は複数のカメラ画素を1画素にまとめる「ピクセルビニング」技術を使い、1200万画素などあえて低い画素で撮影する。画素数は少ないものの、1画素当たりの光の量が増えるため、より鮮明な写真が撮影できるのだ。一方高画質でそのまま撮影できれば、拡大しても細部までしっかりと写し込まれた写真が撮影できる。『U23 pro』は望遠カメラを搭載していないが、1億800万画素で撮影して写真の一部を拡大すれば、望遠のように遠い部分もきれいに切り取ることができる。

1億800万画素で撮影後にリサイズ。日中はこのモードを積極的に使いたい

 実際に撮影してみると、写真モードの1倍と、1億800万画素での撮影では、写真を拡大したときに明らかに1億800万画素のほうが細かい部分がしっかりと写っていた。一方暗いシーンなどはより光を取り込んだ方がきれいに映るため、通常の写真モードで撮影したほうがいいだろう。「日中屋外は1億800万画素、その他は通常モード」と切り替えるのがよさそうだ。

1億800万画素で撮影後にリサイズ。日中はこのモードを積極的に使いたい

 通常モードでやや暗い木陰から空を撮影してみた。明るさのコントラストの差が激しい被写体で明るい方にフォーカスを合わせたため、木陰の部分はやや暗く写っている。このあと簡単に明るさの処理を行えばSNSにシェアするときにいい感じに映える写真となった。

高層ビルの間の公園から空を撮影

 ポートレートモードでは深度測定カメラを搭載していることからしっかりとボケてくれる。1メートルくらい離れた被写体を狙いボケ最大で撮影すると奥の方まできれいにボケる。味わいのある「作品」を撮るのにポートレートモードは最適だ。

ボケ味のある写真もうまく撮れる

 食事の撮影は及第点だろう。AIを活かしてより映える色合いにしてほしいと思う反面、実際の食事の色合いに近い絵が撮れるので、不満がでることはなさそうだ。

フードフォトを試してみた

 また、夜景モードはかなりいい感じに撮影できた。街燈のライトの光がつぶれることはなく、木の葉も1枚1枚写してくれる。また手前の土手側も実際はかなり暗いが、夜の草木の質感を損なうことなくうまく表現してくれる。なお、夜景モードは撮影に4〜5秒ほどの時間がかかる。

夜景モードも美しく撮れる

 

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