メガネ感覚の新型VRゴーグル『VIVE XR Elite』 メタバース原住民が「かけて」みたらVR睡眠に最高だった

『VIVE XR Elite』先行レビュー

 先日CESで発表され話題となったメガネ感覚の超軽量VRゴーグル『VIVE XR Elite』を発売前に特別に被る、いや、「かける」ことができた。本記事では、大ヒット中のメタバース解説本『メタバース進化論(技術評論社)』の著者であり、HTC公式VIVEアンバサダーにも任命されている筆者「バーチャル美少女ねむ」が実際に普段使いする上で気になるポイントを徹底的に深掘りして解説する。黎明期のソーシャルVRで毎日長い時間を過ごすヘビーユーザー、いわゆる「メタバース原住民」のひとりである筆者だからこそ気づいた「メタバースに革命を起こす」ポイントとは…!?

・『VIVE XR Elite』とは

 『VIVE XR Elite』は2023年1月にアメリカ・ラスベガスで行われた「CES 2023」でHTCが発表した新型ハイエンドVRゴーグルだ。単独で動作する「スタンドアロン」性と、物理現実と仮想現実(VR)を融合する「MR(Mixed Reality、複合現実)」体験や高解像度フルカラーパススルー機能を重視した、筆者が「スタンドアロンMR機」と呼んでいるタイプの最新デバイスだ。エンタメだけでなくビジネス利用も想定されており、各種アプリケーションとセットで提供される。

『VIVE XR Elite』(後頭部にバッテリーユニットを付けた状態)

〈出典:最新VRゴーグルのタイプ種別考察記事:結局VRゴーグルはどれを買えばいいのか 手を出したいけど増えすぎて選べない人のための超絶詳しい“分類マップ&解説” - ねとらぼ

 バッテリーを外した「メガネモード」では273gと「6DoF+PCVR対応のフルのVR体験」が可能な高性能VRゴーグルとしては考えられない程の超軽量となっている。また、このタイプとしては比較的低価格であったことも話題となった。さらに焦点調整により眼鏡ナシで利用ができる機能も搭載している。PCVRは有線・無線双方の接続に公式対応しており、軽量ながら「VRChat」などソーシャルVRも存分に楽しむことができる。

『VIVE XR Elite』(メガネモード)

■『VIVE XR Elite』 スペック
価格:179,000円(税込)
解像度:1,920 x 1,920 px(片目) 約4K(両眼)
視野角(FOV):最大110°
リフレッシュレート:90Hz
駆動時間:最大2時間(バッテリー動作時)
重量:約625g、バッテリーを外した「メガネモード」だと273g
焦点調整で眼鏡ナシ利用可
※2月15日まで事前予約受付中

HTC公式サイト:『VIVE XR Elite』 - 折りたたみ型オールインワンXRヘッドセット | VIVE 日本

実食:実際に被ってみた

 これがまだ日本に数台しかないという『VIVE XR Elite』の実機だ。今回、HTC NIPPONで発売前に特別に被らせてもらうことができた。普段筆者が使っている『VIVE Pro Eye』と比べるとふた回り程小さく、サングラスと言うとさすがに言い過ぎだが、スキーのゴーグルのような印象を受けた。

 後頭部のバッテリーユニットの上部にUSB-C端子がある。

USB-C端子 - 『VIVE XR Elite』

 スピーカーはメガネの柄にあたる部分に内蔵されている。3.5mmジャックなどはないので、自前のヘッドホンやイヤホンを使いたい場合は接続方法を検討する必要がある。

スピーカー - 『VIVE XR Elite』

 正面下部に見えるのがフルカラーパススルーの為のカメラだ。上部は深度センサーで、現在は有効化されておらず、今後のシステムアップデートで利用可能になるとのことだ。

カメラ構成(正面) - 『VIVE XR Elite』

 側面には、インサイドアウトトラッキングのためのカメラが、前方と横方向に向けて、左右合計で4基搭載されている。

カメラ構成(側面) - 『VIVE XR Elite』

 左上部には電源ボタンと音量ボタンがある。

電源ボタンと音量ボタン - 『VIVE XR Elite』

 コントローラーはVIVE Focus 3と同じものが同梱されている。

コントローラー - 『VIVE XR Elite』

 後頭部のダイヤルを回すと締め付け具合を調整することができる。最大でここまで広がり、かなり頭が大きめの人でも利用可能だ。

限界まで広げた状態 - 『VIVE XR Elite』

 同梱されるオプションで左右の柄を渡す形で頭頂ストラップを付けることができ、これを付けると頭頂部でも本体重量を支えることができる。個人的には、締め付けをやや緩めにしてこのストラップを利用するのが長時間利用にはよいのではないかと感じた。

頭頂ストラップ - 『VIVE XR Elite』

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