「悪意から距離をとりたかった」 音楽系YouTuberの沖縄移住から考える“東京で頑張らない方法”

YouTuberが“東京で頑張らない方法”

 カリスマボイストレーナー兼音楽系YouTuberとして活動している「しらスタ【歌唱力向上委員会】」が、引っ越しすることを動画で報告した。

東京での活動を終了します。

 今回は、しらスタの動画から引っ越しにいたる理由や、YouTuberが東京から離れるメリット・デメリットを紐解いていきたい。

 しらスタ【歌唱力向上委員会】は、「おしら」の愛称で知られる男性が運営するチャンネルである。ボイストレーナーとして活動するかたわら、歌がうまくなりたい人に向け、要点を抑えたコミカルな解説動画を投稿しているのが魅力だ。

 しらスタは2023年8月22日に「東京での活動を終了します。」を公開し、東京から引っ越したことを発表した。次の拠点はなんと沖縄県。引っ越しを決めた理由は、「東京でがんばり続けることに疲れた」「パートナーが一緒に移住してくれる」「悪意から距離をとりたかった」という3つによるものだ。大きな理由としては、東京にいると仕事や人からの刺激で疲れてしまうことが挙げられる。「仕事やYouTubeをがんばろうと思ったら東京にいるのが1番なのは間違いないけれど、裏を返せば知名度やお金の奴隷で居続けることになる」という風に語っており、東京でがんばらない生活をする難しさを吐露していた。

 また、一部のアンチや攻撃的な意見から、物理的にでも距離をとる目的でもあったという。いまや登録者数190万人を超えるしらスタだが、それだけ多くのファンがいるぶん、一部の視聴者から悪意をぶつけられることもあるという。「ボイストレーナーだったら生徒を選べるけど、YouTuberはお客さんを選べない」と語り、有名YouTuberになることで背負うリスクと向き合う大変さを明言していた。「YouTubeは大好きだが、人生一瞬で壊れかねないっていうリスクをずっとしょってる」と語り、自身の人生を考えた結果の決断だったことがわかる。

 東京で暮らすことによって仕事のチャンスに巡り会う機会は多いかもしれないが、外部からの刺激を常に受けて、馬車馬のように走り続けなければならないというデメリットもあるだろう。YouTuberとして長く活動するためには、働きやすさが鍵になるといえる。今後もYouTuberたちが自身のQOLを上げるために、どんな選択をするのか見届けていきたい。

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