ライブ配信で「人を信用できるように」 舞台女優・りなりん(武田莉奈)がライバーとして見せる姿
ライブコミュニケーションアプリ「Pococha(ポコチャ)」で行われた「Your Storyーあなたの物語にはチカラがあるー」で、「りなりん(武田莉奈)」(以下、りなりん)が見事インタビュー権を獲得した。コロナ禍に「Pococha」をスタートしてから、4年目に入るというりなりん。持ち前の記憶力でリスナーひとりひとりの情報を覚え、ライブ配信にしっかりと活かしているようだ。そんなりなりんに、「Pococha」で一番うれしかったという始球式のエピソードから、今後の目標までをたっぷりと話してもらった。(Nana Numoto)
――「Pococha」を始める以前はどんな人でしたか。
りなりん:元々ミュージカルがやりたくて、大学生の時に舞台女優としてミュージカルの仕事を始めました。
――女優と並行しながらライバーをしているんですね。では、「Pococha」を始めたきっかけを聞かせてください。
りなりん:コロナ禍に舞台の公演や稽古が全て止まり、仕事がなくなってしまったんです。時間があったので、新しいことを初めて自分を知ってもらえたらと「Pococha」をスタートしました。
――初めてライブ配信をした時はどうでしたか。
りなりん:対面と違って相手の顔が見えない分、リスナーさんの気持ちが読み取りにくいところもあって、そこがやはり難しかったですね。
――最近はもう慣れましたか。
りなりん:そうですね。コロナ禍に「Pococha」を始めて丸3年が経ちました。もう4年目になるので、いまでは思ったことをそのまま言えてしまうほどです(笑)。
――りなりんさんのライブ配信は雑談が中心なのでしょうか。
りなりん:雑談もしていますが、歌配信も時々やっていますね。リスナーさんの年齢が大体何歳くらいかを覚えているので、そのとき見てくれている方の年齢層に合わせて曲を変えています。
――枠を盛り上げるために工夫していることがあれば教えてください。
りなりん:ルールを決めないこと、お願いをしないことですね。ライブ配信は私にとって仕事の一環だけれど、リスナーさんにとっては娯楽の一環であって欲しいからです。強要してしまうと、枠に来ることも、アイテム贈ることもどんどん義務化してしまいます。そうならないよう、人を不快にさせること以外で「ルールを作らないこと」を気にかけています。
――リスナーさんはどんな方が多いですか?
りなりん:男性の方が多いですが女性の方もいらっしゃいますよ。舞台を見に来てくれたことがきっかけでライブ配信も応援してくれる方から、「Pococha」で出会ってずっと応援してくれる方まで、リスナー層はバラバラですね。年代もバラバラですが自分より上の方が多いです。
――枠の雰囲気についても聞かせてください。
りなりん:割と自由奔放な感じですね。基本的にリスナーさんが全員で協力するような雰囲気ではないのですが、そこは個々人が私に会いに来てくださっているというだけで嬉しいので。そういう意味では、ちょっと珍しい枠かもしれません。
――たしかにこれまではチーム感が強い枠が多かったように思いますね。どうしても上位入賞となると、団体としてのチーム力が求められてくるのかなと。
りなりん:逆に言うと、私の応援のためだけに来てくださっているので、仲間の誰かがいないから来づらい、反対にちょっと気になる人がいるから行かないということもなくなるんです。私が「これをやりたい」と言ったら、「それなら応援するよ」という形でリスナー同士で団結することもあって、それをきっかけに仲良くなる方もいるので、こういう枠の雰囲気もありかなと思います。
――今回、なぜこの「Your Storyーあなたの物語にはチカラがあるー」に参加したのでしょう。
りなりん:ライブ配信というものには実態が残りません。リスナーさんは形に残らない“時間”にアイテムを贈ってくれているわけなので、イベントではみんなにとって形に残るものを選ぶようにしています。このイベントに参加したのは、ちょうど3周年のとき。インタビュー記事をこちらの媒体に載せてもらうことで、リスナーさんの3周年の記念になってくれればいいなと思い、参加させていただきました。
――それは素敵な考えですね。
りなりん:いまのリスナーさんに喜んでもらいたいのはもちろんですが、それと同時にライブ配信を見たことがない方にとっての興味の入り口になることも面白いかなと思います。
――ライブ配信をする上でご自身が強みだと思っていることを教えてください。
りなりん:小さい事柄をよく覚えているということ。メモをすることなく、リスナーさんの生活のサイクルや家族構成、趣味や好きなアーティストまで覚えているんです。ほかにも、最初に枠に来てくれた時に贈ってくれたアイテムのことや、イベントでどんなふうに応援してくれたかまで……自分ではそこまで自覚はないのですが、他の方から言われることがあるので、それが強みなんじゃないかと思います。