沖縄出身ライバー・にがうり鈴子の“揺るがない枠作り” 多様な芸能活動が活かされるライブ配信

沖縄出身ライバー・にがうり鈴子の“揺るがない枠作り”

 ライブコミュニケーションアプリ「Pococha(ポコチャ)」で行われたアプリ内イベント「Your Storyーあなたの物語にはチカラがあるー」で、「にがうり鈴子」が見事インタビュー権を獲得した。にがうり鈴子は昭和歌謡を歌うライバーとして懐かしの歌をライブ配信し、リスナーを盛り上げている。俳優を志望して沖縄から上京し、ライブ配信をするきっかけを得たという彼女。これまでの芸能活動を活かした「Pococha」での枠作りの秘訣や、これからの夢についてたっぷりと語ってもらった。(Nana Numoto)

――「Pococha」を始める前はどのような芸能活動をしていたのでしょうか。

にがうり鈴子

にがうり鈴子(以下、鈴子):役者になりたいと思い、沖縄から出てきて芸能事務所に入りました。事務所にさえ入れば役者の仕事があると思っていたのですが、入ってみたらそこはモデル事務所で……。お芝居の仕事は全くなく、だから学校やワークショップに通いながら芝居や舞台などの役者活動を自分ですることに。

 また、バイトやイベントコンパニオンを掛け持ちしながらアイドルグループにも入りました。私は歌とダンスが超下手でしたが、応援してくれる人がちゃんといて毎日ライブを観に来てくれたんです。ファンや仲間がいるなかで活動することに充実感を覚え、そこからダンスや歌を本格的に始めました。

――役者からアイドル活動まで経験した鈴子さんが「Pococha」を始めたきっかけを教えてください。

鈴子:「美人時計」というWebサービスの沖縄版と東京版でいくつか仕事をしたときに紹介いただいて、最初は「Pococha」とは別のアプリでライブ配信をはじめました。その後、所属していたライバー事務所の関係で「Pococha」に移りました。

――始めてみていかがでしたか。

鈴子:「Pococha」では、1人の濃いファンの方に支えてもらうよりも、多くの人に少しずつ応援してもらえる枠が支持される仕組みになっていると思うので、とても私に合っていました。だからこそ、ここまで続けてこられたのだと思いますね。

――鈴子さんは、どんなライブ配信をしているのでしょうか。

鈴子:昭和歌謡などの懐かしい歌をメインに歌っています。というのも、うちの特に近いリスナーであるファミリーは50~60代くらいの方が多いものですから、そういう年代の人たちに楽しんだり喜んだりしてもらえる歌を考えると、自然と昭和歌謡かなと。最近の新しい歌を歌ってもシーンとなってしまいますので(笑)。でも、いまでは逆に昭和歌謡に惹かれて来てくれる人もたくさんいるんですよ。

――プロフィールを拝見させていただいたところ、沖縄に関する発信が多い印象です。

鈴子:沖縄の人はみんな沖縄が大好きだと思うんですよ。島国だからなのか地元愛が強いと感じます。私自身も沖縄を盛り上げたいという思いが昔からありました。あとは“沖縄の新しいこと”を作っていきたいという思いもあります。

――これまでも、ご自身について発信する機会はたくさんあったと思いますが、あえて「Your Storyーあなたの物語にはチカラがあるー」に応募された理由を聞かせてください。

鈴子:いつもイベントを選ぶときには、みんなで勝ち取ったことの成果を見せられるようなものを重視しています。最終的には自分が参加するかしないかを決めていますが、「こっちは面白そうだよ」とか、「これもいいんじゃない」などとファミリーと相談しながら選んでいます。

――ライブ配信をする上で、鈴子さんの強みはどんなところだと思いますか。

鈴子:やはりいままでの活動が活きているところですね。勉強してきたお芝居や歌や喋りでの盛り上げ方が、芸能活動をしてこなかった人とは違うかなと思います。

――スキルの部分で磨いてきたものが活かされているのですね。

鈴子:そうですね。「Pococha」でのライブ配信も長くなり、最近では考え方やリスナーとの関係も安定してきたように感じています。ライバーの仕事は誰しも波があり、絶対に上り調子のままというわけにはいきません。トップに行っても半年後には下がってしまうことも。でも何回か経験する内に「また波が来た!」というように分かってきますね。なかには悩んでしまうライバーさんもいますが、わたしは安定して平和に楽しくやれていますね。

――そこに至るまでに紆余曲折はありましたか。

鈴子:壁に当たったというほどではありませんが、ランクが落ちてしまったり、支えてくれていた人が何人か抜けてしまったことはありましたよ。ただ、1人や2人抜けても揺るがないような枠作りをしてきたので、いまは大丈夫かなと思っています。うちの枠はライトなリスナーがたくさんいて、ちょっとずつ積み重なっていく感じなので、1人や2人抜けても簡単には崩れないという強みがありますね。

――それはすごいですね。「揺るがない枠作り」はどのように?

鈴子:「Pococha」を始めたころは、どうしてもこのイベントに勝ちたいとか、成績が下がったら落ち込んだりとか、ちょっと欲張っちゃったりも……。でもずっと背伸びをしたままでいたら限界が来てしまいます。いまは、1ヶ月に1回イベントで背伸びをしたら、その後はゆっくりと好きなことをして楽しむ、というようにメリハリを作っていますね。今日も明日も明後日も「力一杯応援をお願いします」などとリスナーに言ったら、みんな疲れてしまいます。だから頑張ることを終えたらゆっくりして、また次に頑張るときまではみんなで楽しく過ごすようにしていますね。

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