人気YouTuber・芸人の終了した冠番組がYouTubeで続々復活 復活の鍵は“制作陣との良好な関係性”か?
最近、水溜りボンドやランジャタイなどが打ち切りになった冠番組を自身のYouTubeで復活させてファンを沸かせた。当時の形をどのくらい踏襲するのかといったすり合わせや、テレビ局側との関係性・権利問題などのハードルもあるが、それを飛び越えてでも復活を試みるのはなぜなのか。
自分たちの歴史が詰まった番組を風化させたくない
水溜りボンドはテレビ神奈川(TVK)で放送されていた「水溜りボンドの◯◯行くってよ」をYouTubeで復活させた。YouTuberが地上波で冠番組を持つのは史上初の快挙。しかし、当時コロナ禍での31人飲み会騒動にメンバーのトミーが関わっていたことが報道され、やむを得ず打ち切りとなってしまった。
トミーは「TVKの皆さん、そしてUUUMのスタッフ、相方のおかげで水溜りボンドの〇〇行くってよを続けることが出来ることになりました。ありがとうございます」と感謝の気持ちを述べた。地上波の番組が公式にYouTubeでの復活を許可するのは、制作陣や予算のスケール、企画内容が大きく変わる可能性があるため、大変珍しいことだ。しかしYouTubeに移行後の第一弾ではTVKを訪れており、番組が終わっても良好な関係が続いていることが伺えた。
また、今年4月ランジャタイは、中京テレビの動画配信サービス「Chuun(チューン)」内で配信されていた「笑ってOK!(おけ)」の映像を振り返る動画をアップ。この企画は、同番組企画者の倉本美津留と番組に関わっていた漫画家・田中光を呼んで毎週土曜日に語り合うシリーズとなる予定だ。企画者の倉本氏はこの番組を「最高」と評価して、番組への愛を語る。「笑ってOK!」には今や人気芸人となっているランジャタイやAマッソなどが出演しており、現在のネタに繋がるヒントにもなったコントなどが繰り広げられる。
「水溜りボンドの◯◯行くってよ」も「笑ってOK!(おけ)」も、面白かった過去の番組を改めて多くの人に知ってほしい、当時好きで見てくれていた視聴者に忘れてほしくない、といった思いで復活させたのではないか。
仲のよい出演者と企画でもう一度、という思い
人気テレビ番組の終了後、YouTubeで再集結した例としては「ジュニア小籔フットのYouTube」も当てはまる。レギュラーメンバーが伝説のバラエティ番組「ざっくりハイタッチ」と全く同じことから「ざっくりが復活した!」と話題になった。その後チャンネル名も「ざっくりYouTube」となり、今も当時と変わらぬ空気感でトークや企画を続けている。
このように出演者が復活させたいと思う番組には、そこに携わった出演者やスタッフが作る居心地のよい空気感、良いものができる期待感などが共通しているのではないか。
テレビ番組が打ち切りになって寂しいのはファンだけではない。出演者やスタッフも親しんだ現場に行かなくなり、定期的に顔を合わせていた人たちに会う機会が少なくなる。実際にそういった状況になった時、まだまだ今からでも面白いものが作れる、という予感を感じたとき「YouTubeでの復活」が浮かんでくるのではないだろうか。
ランジャタイ、YouTubeチャンネルで幻の番組「笑ってOK!」の振り返り企画を配信 漫画家・田中光も出演
ランジャタイのYouTubeチャンネル「ランジャタイぽんぽこちゃんねる」内にて、お笑い企画者・倉本美津留×ランジャタイ×ギャグ漫…