ランジャタイの“人間味”が見えた瞬間、沼にハマる 「ぽんぽこちゃんねる」で現れる素の姿とは

ランジャタイ「ぽんぽこちゃんねる」で現れる“人間味”

 「いま最もクレイジーな芸人は?」と尋ねられて、真っ先に思い浮かぶのがランジャタイだろう。『M-1グランプリ2021』の決勝で披露した「風が物凄く強い日に飛んできたネコが体内に入って探検をする」漫才「風猫」で世の中に衝撃を与えたコンビだが、漫才と同じくらいYouTubeもブッ飛んでいる。ランジャタイのYouTubeチャンネル「ぽんぽこちゃんねる」を見れば、彼らの魅力が何億倍にも跳ね上がり、二度と出ることのできない“ランジャタイ沼”へと引きずり込まれてしまう。

『風猫』ランジャタイ 漫才

 「ぽんぽこちゃんねる」では、前述した「風猫」はもちろん、3分ものあいだ「ウッチャン…ナンチャン…ウッチャンナンチャン…ウッチャン…ナンチャン…ウッチャンナンチャン…」とひたすらウッチャンナンチャンに扮し踊り狂う「ウッチャンナンチャン」など“怪異”としか言い表せないほど無秩序で爆発的な漫才を存分に味わうことができる。

 『M-1グランプリ』の審査員で落語家の立川志らくは、ランジャタイの漫才を「イリュージョン」だと評していたがまさにそのとおり。ボケである国崎和也の並外れた想像力から繰り出されるファンタジーのような世界観は、観るもの全てを異次元へと誘ってゆく。圧倒的な形態模写力とそれをやり切る胆力は化物としか言いようがない。そして、その国崎と観客のあいだに立って仲介人を務めるのがツッコミの伊藤幸司なのだと思う。彼が国崎の作り出す世界を一瞬も止めることなく受け入れるからこそ、私たちは次第にそれを受け入れてしまう。彼のツッコミなくしてランジャタイのネタは完成しない。

鏡の自分を笑わせろ!前編 ランジャタイのぽんぽこテレビ 第2回

そんなランジャタイのフリーダムさは、ほかの動画でも垣間見ることができる。とにかく自分たちが思う面白いことを徹底的にやり切るのが「ぽんぽこちゃんねる」の特徴のひとつで、なかでも「鏡の自分を笑わせろ!」は、そのタイトルどおり鏡の前でネタを披露し、目の前にいる男(自分)を笑わせるという企画なのだが、もはや人体実験に近い。鏡に向かって「お前は誰だ?」と問いかけ続けると自我が崩壊してしまうという有名な都市伝説があるが、1分、3分、5分、10分と、ネタ時間を増やすことで確実に限界を超えていく2人の姿が鮮明に映像に残っている。国崎が「笑わない自分に怒りが沸いてきた」と言っていたように、完全に「別の人間」として鏡の前の男を捉え始めており、後編では「怖さ」と「面白さ」が同居した衝撃的な光景が広がっていた。

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