宇宙で〇〇するとどうなるのか? “もしも科学”を扱うYouTuber「バイエンス」の魅力
事件やニュースを聞いて「それは一体どんな状況なのだろう」とか「自分の身におこったらどうなってしまうのだろう」と考えないだろうか。例えば、野生動物による食害被害やさまざまなパターンの死について。
このような知的好奇心を満たしてくれたり、疑問に答えてくれたりするのが「VAIENCE(バイエンス)」だ。“もしも科学”をテーマにした動画や宇宙科学ドキュメンタリー動画を配信しているYouTubeチャンネルだ。
難しい内容をわかりやすく説明
「VAIENCE」の最大の魅力は、難しく感じる内容を非常にわかりやすい言葉で説明してくれることにある。どれくらい簡単なのかというと、小学生でも理解できるレベルだ。問題提起と基礎知識の説明、問題への深掘りと追加の解釈といった順番で解説され、基礎知識があることを前提として構成していないから、視聴者を置いてきぼりにしないのだと考えられる。
動画はそれぞれ「落下シリーズ」「宇宙の音シリーズ」「生物に喰われるシリーズ」「天体落下シリーズ」「大人のバイエンスシリーズ」に分けられており、宇宙をテーマにした動画が多い印象だ。
宇宙ネタといっても、真面目なものから素朴な疑問までを網羅していて、筆者が特に気に入っているのは、宇宙空間における人間の体の変化について語っているもの。将来的に人類は宇宙に進出するらしいが、地球上の日常をそのまま持っていけるのだろうか? 「VAIENCE」は生理現象にも焦点を当てて説明してくれている
落ち着いた声と内容のギャップ
落ち着いた声も魅力的のひとつなのだが、その声で際どい内容や排泄物の名前を連呼するからギャップにやられてしまう。あくまで冷静に、科学に基づいて説明しているため、そのシュールさが笑いを誘ってしまう。排泄物がテーマになった動画は、人気シリーズなのだが、ナレーターによる冷静を取り繕うとしても熱量が漏れてしまっている感じも好ましい。
この記事で紹介したキャッチーなタイトルの動画だけでなく、ホラー顔負けの恐怖を感じる動画などもアップされている。人間が焼け死ぬときに味わう地獄の苦しみについて解説したものは被害に遭われた方々の苦痛が想像できるほどだし、宇宙ドキュメンタリーシリーズの数々は人間の残酷さと科学発展をたてまえに多くの犠牲を生んできたことがわかって何ともいえない気持ちになる。
動画はどれも5〜10分と軽めのものばかり。サクッと楽しめるのも魅力なので是非チェックしてみてほしい。