『プロジェクトセカイ COLORFUL LIVE 2nd - Will -』レポ 2ndアニバーサリーソングが形成した、会場の一体感

『プロセカ』2ndライブレポート

 観客を「ペガサス団」の入団希望者に見立て、ユーモアあふれるステージ展開で楽しませたのは、テーマパークをテーマにしたユニットのワンダーランズ×ショウタイム。KAITOを迎えたオリジナル曲「トンデモワンダーズ」では、早口のボーカルが次々と飛び出し、明るく楽しい世界が一気に広がった。

 巡音ルカと披露した「踊れオーケストラ」では、ロマンチックなサウンドをバックに、思わずマネしたくなるような振り付けも飛び出す。「テレキャスタービーボーイ」のカバーは、キメキメの振り付けで、鏡音レンがギターを弾くポーズで盛り上げた。なかでも盛り上がったのは、初音ミクと歌った「にっこり^^調査隊のテーマ」だ。

 セリフ調でたたみかけるような歌がユーモアあふれ、思わず歌いたくなるキャッチーなサビが中毒性たっぷり。最後は全員で〈わんだほーい!〉のかけ声に合わせてペンライトを掲げ、ペガサス団入団試験はもちろん全員合格となった。

 そして、クールな4人組の25時、ナイトコードで。は、初音ミクとともにオリジナル曲「悔やむと書いてミライ」とカバー「ビターチョコデコレーション」などを披露。「悔やむと書いてミライ」では、火の玉が噴き上がったステージ。体の奥から絞り出すようなエモーショナルなボーカルが、疾走感あふれるギターサウンドと相まって、胸をかきむしるようなヒリヒリとした焦燥感が体中を駆け巡る。

 MEIKOとのコラボではオリジナル曲「ロウワー」とカバー曲「フォニイ」を披露した。ジャジーなサウンドの「ロウワー」では、ピアノのイントロにファンが反応。曲後半のスキャットも聴きどころ満点で、抑えてもなおほとばしってしまう情熱が歌声に乗り、クールだが実に熱いボーカルで観客を魅了した。

 ライブ中盤には、6人のバーチャル・シンガー初音ミク&鏡音リン&鏡音レン&巡音ルカ&MEIKO&KAITOによるボカロの名曲「千本桜」のカバーも披露されたほか、アンコールでは同6人による「群青讃歌」も披露された。

 ここまで、各ユニットの歌に込められた思いに引き寄せられ、一緒に歌うことでその思いにより近づけるのではないかと、そんな思いで各ユニットとのステージを繰り広げてきたバーチャル・シンガーたち。「今の私たちなら、最高の歌になるんじゃないかと思う」とミク。「千本桜」では、バーチャルの世界に桜吹雪が舞い散るようなパフォーマンスで魅せた。

 そして『プロジェクトセカイ』1周年アニバーサリーソング「群青讃歌」は、1stライブの時は初音ミクと各ユニットの代表者で歌われたが、今回はバーチャル・シンガーのみで歌唱。ステージにはシャボン玉が舞い、甘酸っぱくてシュワシュワとした青春の思いを、会場全体で共有した。そしてラストは、初音ミク、Leo/needの星乃一歌、MORE MORE JUMP!の花里みのり、Vivid BAD SQUADの小豆沢こはね、ワンダーランズ×ショウタイムの天馬司、25時、ナイトコードで。の宵崎奏で、2周年アニバーサリーソング「Journey」を披露した。

 ハイテンポのメロディとアッパーなサウンド、切ない心情を吐露した胸を打つ歌詞。ステージには火花が噴き上がり、金テープも発射され、最後はジャーンという音とともに会場が一つになってのジャンプで締めくくった。

 ボカロ黎明期からの名曲をはじめ、DECO*27、じん、Eve、ナユタン星人、まふまふ、syudouなど、新旧のボカロPが手がけたオリジナル曲を含む数々の楽曲。それを生バンドの演奏とともに楽しんだ2時間。ワンダーランズ×ショウタイムの「もしも笑顔でいられない時は、今日のことを思い出して」というコメントも印象的。リアルとバーチャルをつないだ特別なセカイが、明日を生きる力と勇気をくれた。

『プロセカ』は愛され続けるコンテンツへと進化していく キャラとキャストの相乗効果を感じた2周年イベントを見て

「みんなの想い、あの子たちにも届いたみたいだよ。なんだか私も一緒に歌いたくなっちゃった。ありがとうって想い、みんなに届くように歌…

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