ヒカキンが路上生活者へ“豪華な炊き出し”を実施 さまざまな活動に通じる日本トップYouTuberの“最大の凄み”

 YouTuberのヒカキンが、路上生活者への支援を目的として大規模な炊き出しを行う模様を収めた動画を公開した。

ホームレスの家に行ったらまさかの展開になった。。。

 事の発端は、チャンネル登録者数38.9万人(2022年12月22日時点)を誇る67歳のホームレスYouTuber「ナムさん」との出会いにさかのぼる。11月18日公開の動画でヒカキンは、ナムさんとのコラボを実施。異色の共演が実現した背景には、ヒカキンの強い思いがあった。というのもヒカキンは、高校卒業後に上京し、スーパーの店員として働き始めた若かりし頃、職場近くの公園やガードレール下で、生まれて初めて路上生活者の実態を目の当たりにして、カルチャーショックを受けたとのこと。当時まだ無名だったヒカキンは、食料をあげたり、少々のお金を渡したりと、ホームレスに対して可能な限りの支援をしつつ、いつか有名になった暁にはより手厚い援助をしたいとひそかに考えていたそうだ。そこから時を経ること10数年後。実際に有名人になったヒカキンは、当時を忘れることなく「なにかできることはないか」との思いを抱えながら、ホームレスのYouTube動画を度々視聴していたところ、ナムさんの存在を知り、コラボするに至ったのだという。

 このように、路上生活者の気持ちに寄り添いつつ、彼らの役に立ちたいと切に願うヒカキンだけに、ナムさんとはすぐに意気投合。居酒屋で向かい合って呑みながら、「一緒に炊き出しをやりたい」という話で盛り上がった。

 この居酒屋談義が、お酒の力を借りた大言壮語ではないことが早くも証明された。

【ホームレス】超高級カレー100人前炊き出ししたら大行列に【ヒカキンTV】

 12月22日に公開された「【ホームレス】超高級カレー100人前炊き出ししたら大行列に【ヒカキンTV】」と題した動画でヒカキンは、ナムさんと再会。神奈川県・川崎市にある飲食店を借り、2人で協力して100人分のカレーを夜なべして作り上げた。カレーは、松坂牛や魚沼産コシヒカリを使用し、トッピング用にからあげ、エビフライ、トンカツまで添えられた豪華なもの。さらに、緑黄色野菜がたっぷり投入され、栄養価にも配慮してある。これらの具材・材料はすべてヒカキンが用意したそうだ。

 早朝、出来上がったカレーをワゴン車に積み込んで現場へ向かったヒカキンとナムさん。事前に告知していたこともあって、会場となった河川敷には多くの人が列をなして待ち構えていた。そして炊き出しが始まると、列はさらに伸び続け、途絶えることがなかった。カレーを受け取った人たちからは「おいしかったです」「うまかった」「自分じゃ出せない味」など好評の声が続々。無事にカレーが全てはけると、ヒカキンは「めちゃくちゃ笑顔の方が多くて、めちゃくちゃ味をほめてくれました」と満足げな表情。ほとんど徹夜に近い作業で疲労困憊なのは間違いない。しかし、ヒカキンは「気持ちいいですね。あれだけ喜んでもらえると」と言い、ナムさんも「充実感がある」とうれしそうに語った。

 炊き出しを「やりたい」と動画で公言してから、わずか1か月あまりで実現させたヒカキン。これまでも、「コロナ医療支援募金」の立ち上げに伴い自身のポケットマネーから1億円を寄付したり、難病の子どもたちに3000個のぬいぐるみを届けたりと、様々な善行・社会貢献活動を展開してきたことからもわかるように、見ず知らずの誰かのために、時間とお金をためらいなく差し出せる行動力こそが、彼の持つ最大の凄みなのかもしれない。

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