ソニー『mocopi』は新たな”メタバースへの入場券"になるか 誰もがバーチャルの姿で交流できる世界への大きな一歩に
『mocopi』は6つのセンサーとそれらを充電する充電器の機能を持つケース、センサーを頭、手足、腰に留めるバンド・クリップで構成されている。センサーは直径3.2センチ・8グラムと小型軽量だ。また、IPX5/IPX8の防水性能とIP6Xの防塵性能を備えており、汗やちょっとした水滴などにも耐性がある。
公式WEBサイトで見られる製品の使い方を解説する動画によれば、ケースからセンサーを取り出したらスマートフォン用のアプリケーションでペアリングを行い、センサーを身体の各部位に取り付ける。トラッキングを行ったら準備は完了と、導入準備はほんの数ステップで、こうした製品を初めて使う人にもスムーズに使えるだろう。たったこれだけの手順でフルトラッキングのモーションキャプチャーができることに驚いた。
たとえばバーチャルYouTuberとして活動してみたい、アバターで動いてちょっとした動画を作ってみたいというような初心者の"最初の1台"として検討することはもちろんのこと、VRChatにフルトラッキングで参加したい、というようなニーズにも応える製品になるだろう。すでに手持ちのアバターがあるユーザーはVRM形式のアバターを読み込むこともでき、開発者向けのSDKもまもなく公開される予定だ。様々な習熟度のユーザーがそれぞれの用途に合わせて活用できることは大きな魅力だろう。
価格は税込で5万円程度と“VRフルトラ”への入門にはうってつけの製品であり、以前から興味があったけれど、専門的で二の足を踏んでいたというようなユーザーにはぜひ検討してみてほしい。また、こうした製品がメタバースへの入場障壁を下げていくことに個人的にも期待している。誰もがバーチャルの姿で配信やコミュニケーションを楽しめる世界は、実はもう眼前にあるのだ。