はじめしゃちょー、多忙な現状に涙のSOSで退所仄めかす トップYouTuberに必要な「周囲のケア」を考える
はじめしゃちょーが、自らが抱えている葛藤をカメラの前で涙ながらに告白。所属事務所のUUUMを退所する可能性があることも示唆し、話題を呼んでいる。
昨年12月にはメインチャンネル登録者数が大台の1000万人を超えたはじめしゃちょー。ヒカキンと共に宅配ポータルサイト『出前館』のCMに出演するなど、地上波テレビでも目にする機会は多い。
12月9日に公開された「もしかしたらUUUMやめるかも。」と題した動画の冒頭で、はじめしゃちょーは「非常に悔やまれる1年でした。その一言に尽きると思います」と切り出した。動画内容を要約すると、企業案件やテレビ収録、タイアップ撮影、他のYouTubeチャンネルの撮影などで忙殺されたことで、自身が1番やりたいという「メインチャンネルに時間を割くことができなかった」というもの。8月だけは無理を言って、動画撮影に集中させてもらったそうだが、そのほかはメインチャンネルに力を注げなかったという。
はじめしゃちょーは引く手数多な現状を「非常にうれしいです」としつつも、「優先順位が違った。それが1番の悔やまれる部分です」と慎重に言葉を選びながら心情を吐露。その上で「UUUMは何も悪くないんです。むしろ感謝してます。マネージャーさんも懸命にサポートしてくださいますし、好きなんですけど…」と伝えると、次の瞬間、はじめしゃちょーは堪えきれずに大粒の涙を流した。お世話になっているさまざまなスタッフの顔が頭を過ったのだろう。
またはじめしゃちょーは自身の優しさが招いた結果でもあることを語った。「仕事を断るとUUUMに迷惑が…」という考えが何度も頭を過ったそうだ。しかしはじめしゃちょーはそんな性格だからこそ、YouTuberという職業を選んだという。1人で動画を撮影していれば、自由に伸び伸びと暮らせると考えたそうだが、名前が売れるにつれ、多くのスタッフと仕事をするという環境に。「YouTube」がキャッチフレーズにしていた「好きなことで、生きていく」が、残念ながら体現できない形となってしまったわけだ。
その上ではじめしゃちょーが訴えたのは「動画クリエイターとしてメインチャンネルの動画を撮影する時間が欲しい。それだけが僕の思いです」ということ。UUUMにもこの気持ちは既に伝えたという。それから「仮にこの状況が変わらず、メインチャンネルに割く時間が取れないようであれば迷いなくUUUMを辞めると思います」と明かした。
トップオブトップのYouTuberだからこその悩みじゃないだろうか。世間からは「はじめしゃちょー、たくさん仕事して大成功じゃん」と羨望の眼差しを向けられる立場であることは間違いないが、彼はあくまでも動画を撮影することを第一に考えていた。しかしこの1年はなかなか仕事との折り合いがつかず、動画以外の仕事に注力せざるを得なかった。
また、今年11月には視聴者に編集方法のあり方として「文字起こし」の是非を問う動画を投稿。「セリフの全てを文字に起こすとかなり動画が出せなくなる」と語っており、多忙ながらも動画を出すための試行錯誤を行っていた。今思えば、これも彼なりのSOSだったのかもしれない。
はじめしゃちょーは動画内でUUUMスタッフへの感謝をたびたび口にしていたが、彼の本音を引き出せる人がいれば、このような状況を未然に防げた可能性もある。周囲がしっかりとケアをする必要性があったと考えることもできるが、はじめしゃちょーは「UUUMとはちゃんとお話ししたので、恐らく僕のメインチャンネルの撮影を第一優先にしてくれると思います」とこの先に期待していた。
言い換えると、しっかりとSOSを発信したとも見ることができる。ここから、はじめしゃちょーの活動はどう変わっていくのか、今後も注目していきたい。
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