インターネットエンジェル育成に、絵に描いたYakiniku……VTuberのゲーム配信で話題になった2022年のゲーム
『Cult of the Lamb』
キュートなトゥーン調のキャラクターや世界観とは裏腹に、カルト教団の運営を行うという異色のローグライクゲーム『Cult of the Lamb』。
プレイヤーは教祖となり、信者からの信仰心を集めたり、説教を行なったりと大忙しの日々を過ごす。ゲーム中にはハードな展開やブラックなシーンも多数登場するため、配信者の反応も顕著になりやすい。また教団の運営の一環として様々な教条(守るべき規則)を選択するのだが、その選択で教団の方向性が決まり、しっかりとプレイヤーの意志が反映された教団となっていくのが、見ていて面白いポイントだ。
「あのVTuberがカルト教団を作って運営するとしたら?」という好奇心から、多くのリスナーが『Cult of the Lamb』の配信を楽しんだのではないだろうか。
『Trombone Champ』
『Trombone Champ』はその名の通り、トロンボーンを演奏するシンプルなリズムゲームだ。
画面右側から流れてくる譜面に合わせ、マウスのポインターを上下に移動させて音を取って演奏する、という分かりやすさも魅力。
配信を見てもらえれば、すぐにこのゲームが話題になった理由がわかると思う。というのも、トロンボーンの「ブオーーーー」という独特の音は、音程を外せば外すほど情けない音が鳴って面白いのである。演奏できる曲は、ベートーヴェンの「運命」や「The Entertainer」など、誰もが一度は聞いたことのある曲ばかりなので、親しみをもって遊べる(観れる)。操作がマウスの上下だけ、という絶妙な難易度の高さが、数々の素晴らしい(?)演奏を生んでいる。
VTuberたちの絶叫とお腹がちぎれるほどの笑い声、情けなく音程が外れて響き渡るトロンボーンの音には、リスナーも釣られて笑ってしまうこと間違いなしだろう。
『地獄銭湯』
『地獄銭湯』は、先述の『閉店事件』と同じChilla's Artのホラーゲーム最新作。
銭湯で住み込みの仕事を行うというところから、本作のストーリーは始まる。日本の古き良き銭湯とその周辺の街並みが、何とも言えない不気味さとイヤな感じをかもし出している。水場とホラーの組み合わせは、いつの時代も怖いものだ。
もちろん本作でも、銭湯の番台や清掃というバイト業務はしっかり行う必要がある。不気味な銭湯で働きながら、探索や謎解きをすすめつつ、ストーリーを進めていくのだ。ホラーゲーム配信の醍醐味である絶叫ポイントも多めになっており、プレイ内容によってエンディングも分岐するため、配信者たちの反応を見比べるのも楽しい。
『Chicken Feet』
ニワトリが襲ってくるホラーゲームとしてネット上を騒がせた、『Chicken Feet』。巨大なニワトリのサムネイルが、YouTubeのおすすめ欄に多く並んだのは記憶に新しい。
遺伝子工学の研究所に派遣された主人公は、そこに解き放たれた人間を殺害するという恐ろしすぎる巨大ニワトリを鎮圧すべく、施設を探索することになる。
「コケコッコー」と叫びながら、施設をうろつく巨大ニワトリはかなりリアルかつ獰猛で、主人公はニワトリからひたすら逃げたり隠れたりするほかない。しかし、理不尽な巨大ニワトリに立ち向かいながら徐々に進めていくストーリーは、意外にもしっかりと作り込まれている。
巨大ニワトリから逃げ回るというだけでも十分面白いのだが、現時点で日本語には対応していないため、英語が話せるVTuberや配信者のプレイを観ると、よりゲームを楽しめるかもしれない。
VTuberと新たなゲームとの出会いを楽しもう
以上、2022年のVTuberにおける配信を彩ったゲームを紹介した。
メジャーなタイトルのゲーム配信が行われるのはもちろんだが、配信者の影響で話題になるようなゲームは、このほかにもたくさん存在する。配信をきっかけに自分もそのゲームを実際にプレイしてみたり、過去にプレイしたゲーム配信を見て、自分とは違うプレイに驚いたり、ニヤニヤしたりするのもゲーム配信を見る醍醐味と言えよう。
日頃からYouTubeを主戦場に戦うVTuberは、面白いゲームや新しいゲームへの感度が高い人が多い傾向にある。まだ見ぬゲームとの新しい出会いの場としても、VTuberの配信を楽しんでみてはいかがだろうか。
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