躍進するお笑い芸人クリエイター 背後に見るAdobeソフトウェアの隆盛
お笑い芸人が自らを表現する舞台は、いまや劇場やテレビにとどまらず、TwitterやYouTube、TikTokなど、SNSの場に広がっている。
とくにコロナ禍以降は、テレビでお馴染みの人気芸人がYouTubeやTikTokに進出したり、SNS経由でヒットしたネタをきっかけに、テレビ番組へ出演することも多くなってきた。
そうしたチャンスを掴むためSNSに新たな活躍の場を求める芸人たちには、これまでよりも高度なスキルが求められる。なぜなら、自らの手でネタを作るだけではなく動画の撮影・編集までを一人で担うことも少なくないからだ。
芸人が撮影・編集する動画は、ネタ動画だけではなく、YouTube用のバラエティ動画、TikTokなどに使用する短尺動画、さらにはライブの幕間映像や、ネタで使用する映像など。尺も内容もバラバラで、それぞれに必要なスキルも異なる。こうした制作を強力にバックアップするのが、Adobeのソフトウェア群だ。ここでは芸人たちの動画制作をバックアップしているソフトウェアを紹介しよう。
動画編集ソフト「Adobe Premiere Pro」は映像編集業界のデファクトスタンダードであり、その編集力は折り紙付きだ。しかしプロの利用を想定したソフトだけに、導入のハードルが高いことも事実だ。近年動画編集の世界で話題になっているのは、より気軽かつ直感的に動画を制作することができる「Adobe Premiere Rush」だ。このソフトは、編集を生業にはしていないが、編集技術を身につける必要がある人におすすめしたい。
「Adobe Premiere Rush」にはスマートフォン版・タブレット版もあり、タイトルやモーショングラフィックスの追加、カラーや音声の調整などが簡単な操作でおこなえるし、スマホで撮ったものをPCとスマホの両方で編集することも可能。さらに編集技術を磨いて「Adobe Premiere Pro」を使いたいなら、2つのソフトには互換性があるため、途中から「Adobe Premiere Pro」での編集に移行することも可能だ。
動画編集ソフトが映像を編集するクリエイターにとって欠かせないことは間違いないのだが、それ以外にも芸人に便利な機能があるのをご存知だろうか。それが「Adobe Stock」だ。
10月19日と20日に行われた『Adobe MAX 2022』では、 そんな「Adobe Stock」の機能を存分に活かしたセッション「写真で一言!Adobe Stock 活用術 - 発想力を磨こう」が行われた。
セッションにはジェラードンのアタック西本と、BSよしもと発の企業バラエティ『ガッツ100%テレビ ~笑いと愛が企業を救う~』から、中山功太、パンサーの尾形貴弘、プラス・マイナスの岩橋良昌、コロコロチキチキペッパーズのナダルが参加。日本国内外から集まった写真、イラスト、ベクター、ビデオ、オーディオなどの素材が3億1千万点以上揃っているストック素材サービス「Adobe Stock」を活用し、素材の中から選んだものをもとに笑いを取る「写真で一言」のコーナーや、素材を使って奇跡の瞬間を捉える「ミラクルガッツ写真選手権」など、さまざまな楽しみ方を見せてくれた。
個人的な話ではあるのだが、筆者はかつて構成作家をやっており、ライブ間のコーナーやちょっとした企画ライブなどで、大喜利のお題を考えたり、写真で一言の素材を集めたりすることがあった。そういったときにこのような豊富に素材を取り揃えているサービスがあれば、どれだけ便利だっただろうと思う。
デザインや映像などのクリエイターだけでなく、お笑いをクリエイトする芸人たちにも寄り添うことのできるAdobeのソフトたち。改めて、計り知れないポテンシャルを持っていると感じた。
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