番組史上最も“ノンフィクション”? 公平で真摯な尾崎美紀の人間性が光る『バチェロレッテ・ジャパン』S2・1~3話

『バチェロレッテ・ジャパン』S2・1~3話

ノンフィクション感覚の強さがシーズン2のポイント

 パーティでもデートでも、尾崎はとにかく起業家らしく、的を射た質問で相手との距離を素早く詰める。結婚観や家族観の話で、自分の理想と合う答えが返ってきた人には、好意的な反応を示している様子だった。一方で、第一印象決めるという直感重視ではない慎重な判断基準からか、自身の考えを否定するような斜め上からの指摘をぶつけてきた映像監督・佐藤駿には難色を示したりと、会話の違和感のようなものを大事にしている様子も。自身の決めた”鎧を脱ぐ”という芯を通す姿に、彼女の強さやほんの少しのプライドも感じた。

 上記のようにそれぞれ選ばれなかった理由が明確になり、ある程度メンバーが絞られてきた第3話。尾崎からは「前回までは積極性を見ていたけれど、ここから実際結婚するということも加味して考えたい」と、これまた的確な目的提示が。

 グループデートの内容は水上アクティビティ。前半の南国でのリゾートデートの様子は、目の保養としてありがたい。今回は体育会系な男性メンバーも多く、男性たちの輝く半裸シーンもみどころだ。

 3話では、デートでガッツリ話したメンバーもローズセレモニーでは落とされていく様子も。シーズン1の時もそうだったが、やっぱり女性の方が恋愛には現実的で、いくらデートが楽しくても、話してみて感じた違和感を大切にするのかもしれない。

 パーティでは尾崎の素直すぎる人間性も目立った。手紙で真摯なアプローチを見せるデザイナー・阿部大輔に目を潤ませていたり、せっかく2人きりの瞬間に「好きな食べ物は?」なんて聞いていたモデル・澤井一希が好きな食べ物を作って持ってきてくれたことに大喜びしたり。とにかく尾崎が素直で可愛らしいところが男性にとっては目の保養であり、女性にとっては参考になる。今回のバチェロレッテの一番のみどころといっても過言ではないだろう。そんな尾崎だからこそ、画面の前だからといって忖度する様子は見受けられない。

 リアリティショーとしては、登場人物の華やかさから少し刺激が強いところがバチェラー・バチェロレッテシリーズの魅力ではあったが、今回はより「ノンフィクション婚活」としての様子をじっくり観察できそうだ。これまでのどのバチェラー・バチェロレッテよりも、合理的かつ誠実な様子を見せるバチェロレッテ・尾崎の人間性から目が離せない。

※尾崎美紀の「崎」は「たつさき」が正式表記

(画像=(C) 2022 Warner Bros. International Television Production Limited)

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