フォロワー420万人突破のにっしーに聞く、世界から注目されるジオラマの制作秘話や活動の原点とは?

にっしー、ジオラマ制作秘話と将来への意気込み

――現在は、にっしーさんが好きなアニメやコミックとのコラボのお仕事もあると思います。ジオラマ制作をTikTokなどの動画だけでなく、別の仕事に繋げていこうという思いはあるのでしょうか?

にっしー:以前、集英社さんから、ワンピースのガチャガチャを使ったジオラマを作ってほしいという依頼を頂いて、とても楽しい経験をさせて頂きました。他にも好きなアニメはいっぱいあるので、その方々ともコラボしたいという夢があります。はじめは芸能活動の一環として投稿していたのですが、今は、もう芸能は目指していないんですよね。現在の目標は、ジオラマだけでなく、粘土でフィギュアを作ること。いわゆる造形師さんという方の活動に興味があります。造形師さんの大会もあったりして、大会で優勝したらフィギュア化されることもあったりして。造形師になろうとまでは思っていませんが、似たような活動ができたらなと考えています。実はすでにフィギュアも作っていて、これも100均の粘土を使っているんですよ。

――粘土で作るフィギュア作品も今後の動画に登場する予定ですか?

にっしー:結構制作に時間がかかってしまうので、まだ出せていないんです。この作品を作ったときも、まだ動画は撮影していなくて。今はジオラマ動画を出すことを続け、もう少しフィギュアの制作時間が短くなってから新しい武器として投稿しようと思っています。動画はもちろん、今後は大会やコンペに出すことにもチャレンジしてみたいと思っています。

――ものづくりの技術はもちろんですが、動画作りのセンスも素晴らしいですよね。音の使い方とかカットの割り方が上手いなと思います。

にっしー:もともと「YouTube」が好きで、レジェンドのヒカキンさんや瀬戸弘司さんの動画を観ていました。特に瀬戸弘司さんの編集が好きで、瀬戸弘司イズムを自分の動画にも取り入れるようにしていましたね。白い被り物も瀬戸さんに憧れていたからですし、背景にフィギュアを並べていることも瀬戸さんを参考にしています。何事もはじめは上手な方の真似をすることが大切だと思っていて。投稿していくうちに、視聴者の方からコメントがついて自分の個性に気付いていく。それを踏まえて、また動画の内容を変えて良くしていくという感じです。ジオラマに関しても最初は基礎だけ学んで、あとは自分でアレンジしてここまできました。はじめは真似でもいいのでチャレンジすることが大切だと思います。

――動画のバズは自ら仕掛けているのでしょうか。もしくは偶然伸びているものが多いんですか?

にっしー:自分で言うのもなんですが、基本的に動画は全部伸びています。伸ばすために意識していることがあるので、仕掛けている状態に近いですね。僕は「最後まで見られる動画」と「いいねをしてもらえる動画」を心がけています。単純なことですが、YouTubeならタイトルの付け方だとか、「TikTok」、「YouTube」ともに最後まで見させる構成にすることだとか。特に最初と最後が大事なので、僕はいつも最初のところで「作るか」と言って作り始めています。これをやると視聴者の方は「今日はどんな出来になるんだろう」と興味をそそられるので最後まで見てもらえるんですよ。そして「完成」が最後にあるという点で最後まで見る作りの動画になっている。あとは音源でいうと、映画の『ジョーズ』(1975年)の音楽のように、「この後なにかが起こるのかな?」と思わせる音楽を選ぶこと。これも最後まで見てもらうための工夫ですよね。

 

――これから目指しているものがあれば教えてください。

にっしー:いろいろ考えていたのですが、やはり「TikTok」といえばあの人だよね、という存在になりたいと思っています。「YouTube」にもこれまでたくさんのレジェンドのような方がいましたが、現在も再生回数が伸びているかどうかに関わらず、「この人のことは一生忘れられない」という人がいると思います。なので僕も、「TikTok」の世界で「一生忘れられない人」になりたいなと思っています。

――ジオラマ制作でプロになる気はないのでしょうか?

にっしー:僕はやっぱり、自分が表に出たいんです。ジオラマは「YouTube」でも手元だけを映しているんですけれど、やっぱり顔を出すコンテンツもやりたくて。ジオラマだけじゃなくて、僕のことも愛してほしい(笑)。最近のYouTuberさんは人間味があって、例えばスカイピースさんとか平成フラミンゴさんなどは企画だけではなくて本人の魅力にみんなが惹きつけられている。やはりその方が長続きしますし、仮にネタがなくなっても日常を投稿するだけで生きていける。僕もフィギュアがなくなっても、生き残れるクリエイターになりたいですね。

関連記事

インタビュー

もっとみる

Pick Up!

「インタビュー」の最新記事

もっとみる

blueprint book store

もっとみる