YouTuberが制作した巨大なプロペラ付き自転車 実際に漕ぐとどうなる?

 溶接や機械加工などを得意とするアメリカのYouTuber「Fireball Tool」(チャンネル登録者数 74.8万人)が、自転車の後ろに巨大なプロペラを取り付けて漕ぐとどうなるのか、という興味深い動画を投稿した。該当の動画は、2022年4月30日公開の「What Happens If You Put A Giant Propeller On A Bike?」。

What Happens If You Put A Giant Propeller On A Bike?

 自転車に巨大プロペラを取り付けようと考えたきっかけは、1963年2月創刊アメリカの技術誌「Popular Mechanics」。とあるページに「Propelled Bicycle」が掲載されており、こちらを参考に今回巨大プロペラつきの自転車製作に至った。

 まずは、巨大プロペラを動かすために、ペダルと連動する器具を製作する。Fireball Toolのすごいところは、自分がもつ工場で、必要な器具をすべて製作してしまうこと。自転車のみは用意したが、あとの器具はすべて製作している。すべての作業に対して細かな説明があり、また製作過程をすべて見られるのはとてもおもしろい。巨大プロペラや後付けの器具などはすべて自分で設計し、加工を施して自転車に取り付け。巨大プロペラつきの自転車が完成した。ご丁寧に、ロードレースに出場経験のある男性も招待して、いよいよ実験開始。

 結果、巨大プロペラを取り付けたことで、逆にスピードが落ちてしまった。巨大プロペラとペダルが連動しているので、プロペラを動かすために通常よりも自転車を力強く漕ぐ必要があり、その分前に進めず結局減速してしまう。また、後輪の後ろに巨大プロペラをつけているので、バランスを取るのが難しく、ロードバイク乗りですら平衡感覚を保つのに苦労していた。

 このように実験は失敗したのだが、ここで注目したいのは、彼の「YouTubeらしい企画」と「動画完成度の高さ」の2点。彼は機械加工できる技術を十分に駆使して、私たちが気になるものを作ってくれる。直近の動画だと、2022年1月8日公開の「What Happens If You Use Giant Wheels As Roller Skates?」で、ローラースケートに巨大なタイヤをつけるとどうなるのか、という実にYouTubeらしい企画を投稿した。視聴者の興味・関心をくすぐるのが、彼の動画の魅力なのだ。

What Happens If You Use Giant Wheels As Roller Skates?

 また、動画がかなり丁寧に作り込まれているのも、彼の動画の魅力。今回紹介した動画では、撮影だけでなく、アニメーションも動画に組み込まれている。そのため難しい話の内容も、すんなりと理解できる。Fireball Toolの動画が気になる方は、この機械にぜひ視聴してほしい。

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