『Horizon Zero Dawn』発売5周年 魅力的なストーリーを兼ね備えた狩りゲーの最高峰

『Horizon Zero Dawn』発売5周年

 2022年2月28日は、PS4向けのオープンワールドアクションRPG 『Horizon Zero Dawn』の発売5周年の日だ。先日リリースされた続編『Horizon Forbidden West』も話題となっているが、それは一作目の大ヒットがあればこそ。今回は『Horizon Zero Dawn』5周年を機に、本作の魅力を改めて振り返る。

世界の秘密を解き明かす上質なサイエンスフィクション

 『Horizon Zero Dawn』は、2017年2月28日に発売されたオープンワールドアクションRPGだ。ゲリラゲームズが開発を行い、SIEからリリースされた。本作は、完全新規IPでありながら発売直後から大きな話題となり、世界累計売上本数がすでに2000万本を突破したモンスタータイトルでもある。PlayStaton4を代表するRPGであるともいえよう。

 本作の舞台は、大災厄に見舞われ、かつての文明が失われた世界だ。人類は狩猟や採集といった原始的な生活を送っている一方、緑豊かな大地には機械の獣たちがのさばるという、一見すると不可解な世界観が特徴である。しかし、この違和感のある世界に隠された秘密を解き明かすことこそが、本作のストーリーの根幹なのだ。

 そして、プレイヤーはもうひとつの秘密を探ることになる。それが、主人公「アーロイ」の出自だ。アーロイは幼いころから養父ロストに育てられた「ノラ族」の女性である。しかし、彼女は生まれたときから母がおらず、村では異端者として疎まれ、部族の者と話すことさえ禁じられていた。そんなアーロイの出生に関する謎も、ストーリーを進めることで徐々に明らかになっていく。

 文明はなぜ滅んでしまったのか? 機械獣はどこからやってきたのか? アーロイの出自にはどんな秘密が隠されているのか? いくつもの謎が複雑に絡み合ったストーリーは、世界中のプレイヤーから評価された。

 アーロイのキャラクターも実に魅力的だ。幼いころから差別を受け、さまざまな理不尽に遭ってきた彼女は、枠組みや肩書に縛られることがない。また、どれだけ過酷な運命を背負わされたとしても、決して折れることなく、自身の信念を最後まで貫き通すのだ。狩人としてのフィジカルの強靭さだけでなく、芯の通ったメンタルの屈強さを持つアーロイは、プレイするほど好感度が増すキャラクターだ。

 壮大なサイエンス・フィクションを展開しながら、数奇な運命を背負わされたアーロイの苦悩や葛藤を描いた本作は、ストーリーだけでも一見の価値がある。

オープンワールド×狩りゲーの最高峰

 『Horizon Zero Dawn』 のシステムは、一言でいえば「狩りゲー」に分類されるものだろう。しかし、『モンスターハンター』に代表される狩りゲーとはやや趣向が異なる。

 本作では、広大な世界に散らばる機械獣を、弓矢や槍、罠などを駆使して狩猟する。機械獣にはそれぞれ弱点部位があり、弱点を突くことで有利に立ち回ることができる。しかし、アーロイに用意された狩りの手段は豊富で、どのように狩ってもいいのが本作の魅力といえよう。

 たとえば、フィールドを巡回する機会獣「ウォッチャー」は、気付かれないように背後から近づき、「サイレントストライク」で倒すことができるが、正面から弓矢で弱点を射抜いてもいい。ときには、槍を使って近接戦闘で押し切ってみてもいいだろう。

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