VTuberのゲーム大会実況、音楽オーディションや占いまで……ライブ配信で新たに生まれるコミュニケーションとは
最後に挙げた「リスナーとリスナー」は、リスナー同士が生み出すコミュニケーションのことだ。昨年10月に開催された『17LIVE GAME DAY 〜Apex Legends〜』では、人気Vtuberを実況・解説に迎え、大会の様子をライブ配信し、それを見ていたリスナーたちがコメント欄にて大いに白熱する場面が見られた。
リアルなイベント会場に行くことが困難な中でも、友人や仲間と一緒にイベント・コンテンツを楽しみたい気持ちは依然としてあるはず。ライブ配信プラットフォームにはリアルタイムでのコメント機能があり、これによってリスナーたちは物理的に同じ空間にはいなくとも、画面上に生まれた一体感を感じることが可能になる。“みんなで一緒に”体験することに価値のあるコンテンツは、今後も配信市場に多く登場することだろう。
以上のように、昨今のライブ配信市場では、ライバーの一方通行的な配信だけでなく、リスナーとライバー、リスナーとリスナーといった、多様なコミュニケーションが見てとれる。上記で挙げた事例のなかには、コロナ禍での対策として生み出されたものも多くあるだろうが、結果としてライブ配信との親和性が高いことが明らかとなったものも多いはずだ。今後はどのようなコミュニケーションが新たに生まれるのだろうか。