「4回転アクセル」だけじゃない! 織田信成・中野友加里のYouTubeから学ぶフィギュアスケートのジャンプ

YouTubeから学ぶフィギュアスケート

 
 また、フィギュアスケートのジャンプはアクセル・ルッツ・フリップ・ループ・サルコウ・トーループと全部で6種類ある。初めてフィギュアスケートをみた人がジャンプを見分けるのは困難だろう。筆者も最初、トリプルアクセルしか見分けられなかった。難解なジャンプの見分け方の動画をアップしているのが中野友加里のYouTubeチャンネル『フィギュアスケーター中野友加里チャンネル』だ。中野は織田と同時期に活躍したフィギュアスケーターで、浅田真央とともにトリプルアクセルをプログラムに組み込んでいた選手。2005年グランプリファイナル3位、2008年世界選手権4位など輝かしい成績を残している。動画では、実際にスケート靴を履いてジャンプを解説。前編・後編に分かれており、前編はアクセル、サルコウ、トゥーループ、後編はルッツ、フリップ、ループを紹介。ちなみに、前編に登場するアクセルが羽生結弦が現在挑んでいるジャンプ。4回転アクセルはまだ誰も成功させたことがないのだ。中野の動画では、跳ぶ前にどのような姿勢をとって跳ばなければならないか分かりやすく解説。コンビネーションでの使い方、4回転での活用法まで言及されているので、どんなシチュエーションで跳ぶかも理解できるだろう。

 フィギュアスケートはただ要素を行えば良いだけではなく、質の高さが求められる。前述した中野は、わずか0.17点差でバンクーバーオリンピック出場を逃した。自身のYouTubeでの解説によると、コンビネーションジャンプでダブルループをダブルトーループにして0.2点基礎点が下がってしまったこと、コンビネーションスピンでレベルを落としてしまい基礎点が0.5点下がってしまったことが原因だという。また、平昌オリンピック女子シングルも金メダルと銀メダルの差は1.31点だった。僅かな差で勝敗が決まってしまうフィギュアスケートだからこそ、どうやって得点が決まっているか理解できるとより面白いスポーツだと思うことができる。北京オリンピック開幕まで2週間ほど。ジャンプの種類と出来栄えにも目を向けてみてみると初心者でもフィギュアスケート観戦が楽しくなるだろう。

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