スタンフォード大学でVRを使った授業が行われる 普及への課題は「身体へのリスク」か
米スタンフォード大学の教授、ジェレミー・ベイレンソン氏は、昨年からVRヘッドセットを用いた授業を行っている。同氏は数十年にもわたってVRについて研究してきたが、クラスに取り入れられるレベルまで技術が成熟したと感じたのは、昨年のことだったという。
ベイレンソン氏は同大学のVirtual Human Interaction Lab(バーチャルヒューマンインタラクションラボ)の創設者で、VRについてさまざまな観点から探求するクラスで教鞭をとっている。クラスでは学生らがバーチャル空間に集まり、グループ瞑想セッションやアート作品のデジタル展示の鑑賞などを行ったという。クラスの最後課題であるディスカッションも、学生たちはカスタマイズが可能なアバターで、VRのディスカッションパネルに参加して行ったそうだ。
ベイレンソン氏は、米メディア『CNNビジネス』に対し「この取り組みは、私の夢だった」と語った。この授業のためにスタンフォード大学が購入したVRヘッドセット、Oculus Quest 2は、299ドル(約35000円)〜と現実的な価格で、技術的にも不足がないことが、導入のきっかけだったという。
ただ授業でVRを利用することの有効性や、若者の目と脳にもたらすリスクについてはまだ議論が繰り広げられている段階だ。また価格についても、多くの教育機関にとっては依然として高価だと言える。それでも教育者の中には、今後このテクノロジーが、重要な学習ツールとなると見込んでいる人もいるようだ。「VRクラス」は、一般的なものとして浸透していくのだろうか。
(画像=Pexelsより)
〈Source〉
https://www.pexels.com/ja-jp/photo/834949/
https://edition.cnn.com/2022/01/27/tech/vr-classes/index.html