『Vカツ』終了に『Second Life』創始者の新たな動き……アバター文化の隆盛と懸念が垣間見えた一週間

アバター文化の隆盛と懸念見えた一週間

 アバター制限が取り払われた『cluster』が、ますます盛り上がりを見せている。まず「Vtuver蟹」やVRChat団体「悪役結社ヴァリアール」など、様々な活動者が「cluster」へ相次いでワールドを展開する動きが見られた。他のサービスをメインに活動している人が、新しくなった『cluster』へ遊びに行くという場面も目立つ。筆者も『cluster』に遊びにいったときに、ロビーにて『Second Life』から遊びにきたという人が談笑しているのを見かけた。

(『cluster』のアスレチックワールドをクリアして上機嫌な筆者)
(『cluster』のアスレチックワールドをクリアして上機嫌な筆者)

 先日、2時間ほど『cluster』を散策してみてあらためて感じたのは、そのとっつきやすさだ。PCでも、スマホでも、VRでも遊ぶことができるため、様々な人がアクセスできる。アバターは自前で用意することも、『cluster』内で作成することもできるし、デフォルトアバターも用意されている。UIは日本語なので、操作も比較的迷うことはない。自由にアバターをアップロードできるようになった現在、『cluster』はメタバースの入門として広くオススメできるだろう。

 メタバース業界の動きも先週に続き見られた。アバター販売・改変代行プラットフォームとして展開が予定されている「ポリゴンテーラー」に先立ち、1月11日に株式会社ポリゴンテーラーが設立された。同日には、アバター操作ソフトウェア「Luppet」などを手掛ける合同会社ラペットテクノロジーズが、組織再編によって株式会社化した。この2社に関わるのが、「なるがみ」こと喜田一成氏だ。「Skeb」の創業者であり、自身もVRChatヘビーユーザーである同氏は、国内のメタバース事業のキーマンとなりつつある。さらに、『Second Life』の創設者であるフィリップ・ローズデール氏が、開発会社のLinden Labに戦略顧問として再参加するというニュースも話題になった。加熱するメタバースブームの中で、いまや元祖メタバースとも言われる『Second Life』も万全の体制でこのブームに参戦を決めたということだろう。

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