2022.01.02 12:00

ともやんに聞く、“楽しい”を追求する行動力　亡き親友との夢を叶えたレイクレ100万人突破の軌跡

取材＝安田周平、写真＝鷲尾太郎、構成＝小川遼

TikTok施策で登録者数100万人を確信

――ついに念願だったチャンネル登録者数100万人を突破しましたが、ちょうど1年前くらいは35万人くらいだったと記憶しています。レイクレが一気に世に広がった1年だったと思いますが、どのあたりで変化を実感しましたか？

ともやん：急激に伸びたというよりは、これは作戦通りなんです。去年の9月くらいからTikTokでの施策を始めたんですが、その半年前の4、5月くらいから準備は着々と進めていて。「TikTokで当たらんかったらほんまに終わりやな」という話をしてました。満を持してTikTokでの施策をスタートしたのですが、その日に1,000人近くフォロワーが増えました。その時点で「勝ったな」というか、「これは100万人いくな」というのを感じましたね。

――TikTokの施策が即チャンネル登録者数に反映されたんですね。

ともやん：本当にその日だけで1,000人増えたので、TikTokのおかげですよね。メンバーの間でよく話しているんですけど、僕らがやることはなにも変わっていないけど、僕らを見る目が変わったんです。

――確かにレイクレの動画は、最初の動画を見直しても、今と雰囲気や関係性は全然変わっていないんだなと感じます。

ともやん：いい意味でも悪い意味でも、これからも変わることはないかなと思うんです。僕らが何か頑張ったからではなく、ただ人に見てもらえる機会が増えて伸びただけなんです。僕らのやることは変わっていないので、SNSっておもしろいなって思いますね。

――書籍を読んでも、こうしてお話を伺っていても、ともやんさんは人生のターニングポイントで毎回正解を選んでいる印象がありますね。

ともやん：確かに僕フリーキックはすべて決めていますね！　

――そこに嗅覚みたいなのがあるのですか？

ともやん：結構あります。そこは自信がある。頭はすごく悪いんですけど、考える能力に関してはすごい自信があって。高校のバスケ部で培った「考える能力」で自分なりの答えを出すことに対しては自信があります。TikTokもそうですし、みんなが何気なく見ているところにアンテナ張って、たまにビビっときて「これいける！」っていうのがあるんで、それを実践した結果当たっていますね。根拠があるかと聞かれたらないですけど、僕が気づいていないどこかにあると思います。

絶望があってこそ今の自分

――レイクレは、きちんと毎日出社して、メンバーそれぞれでスケジュールを組んで、撮影・編集を分担してYouTube活動をしています。YouTuberの中でも珍しいスタイルですよね。

ともやん：僕らは、社会人を経験しているわけじゃないし、企業に勤めているわけでもなく、YouTubeも初めてでした。なので、分からないなりにせめてYouTubeとは別に、会社っぽくやっていかないとという気持ちもありました。右も左もわからないなか、この1年で話し合いながら、きちんとスケジュールを組み立てたり、役割分担をしたりと、ようやくちゃんとできるようになってきたかなというところなんで。まだまだいろんなところを伸ばす要素あります。YouTubeの登録者数はもちろんですけど、この仲間内の仕事のやり方もまだまだ伸ばさないとダメですね。

――今回本を執筆されるにあたってご自身の人生を振り返られたと思いますが、あらためて気付きはございましたか？

ともやん：記憶って、本当にどんだけ頑張っても忘れるものなんですよ。どれだけ覚えておこうと思っても、ちょっとしか覚えていない。だから今回この本を書くうえで、昔の写真を見直したんです。昔の自分を振り返ると、「本当にがむしゃらに頑張っていたなぁ」というか。「要所要所めちゃくちゃ辛かったな」と思いつつ、6年振り返ってみるとあっという間だったなと。この経験は全員ができるものじゃないと思うので。不謹慎かもしれないですけど、絶望があってこそ今の自分になれている。絶望はないのが一番ですけど、それでも全部にありがとうと言いたいです。

――レイクレ登録者100万人を達成し、ご自身としてはひとつの夢を達成された地点だと思います。現在の心境で、次の目標を教えてください。

ともやん：自分たちの根底にあるのは、変わらず楽しく、自分たちの1番楽しいことができたらというのが一番で。楽しくなかったら終わりやなと思っているので、そこはぶらさずに。最近YouTubeで無理して頑張るとかありますけど、僕たちはもう無理しないっていうか、楽しい範囲内でできたらなぁと。もちろん目指すところは目指しますけど、おもしろい程度に目指せたらと思います。