すべては視聴者のために にじさんじ・加賀美ハヤトの「娯楽」として生きる覚悟

加賀美ハヤトの「娯楽」として生きる覚悟

 にじさんじ元一期生による『initial step in NIJISANJI』の終演後すぐさま、『にじさんじ 4th Anniversary LIVE 「FANTASIA」』が発表された。2022年1月22日と23日の2日間に渡り、男女16名が織りなすライブイベントとなる。

 前回の相羽ういはからスタートし、ライブ当日に向かってピックアップして執筆していきたい。今回は2日目に出演する男性陣から、加賀美ハヤトを紹介しようと思う。

 12月2日に30歳を迎え、多くのリスナーと共に誕生日を祝った加賀美ハヤト。現在の男性バーチャルタレントのなかでも比類なき歌声を持っているボーカリストでありながら、どのような場面であっても「エンターテイメント」を忘れない振る舞いと姿勢、2つの顔のギャップが多くの視聴者を引き寄せている。

 2019年7月6日にYouTubeで初配信。その終盤にオリジナル曲「WITHIN」のショートバージョンを突如流し、そこからわずか4日後には動画を公開した。冒頭のスクリームボイスとメタルコア直系のロックソング。ショートバージョンにもかかわらず完成度の高い楽曲と歌声に衝撃が走った。

 2020年5月9日にはフルバージョン版MVを公開。ボーカルを全編録り直し、ベースを生演奏で再度収録。それに伴いミックス・マスタリングし直したことにより公開は遅れたが、彼の音楽にかける情熱を端的に示すエピソードだ。

【MV】加賀美ハヤト - WITHIN【にじさんじ】

 2020年2月13日には『にじさんじJAPAN TOUR 2020 Shout in the Rainbow』福岡公演に出演。歌唱力に加えて、美麗で高身長なビジュアルながらもキレのある踊りをみせ、とある曲中のダンスがにじさんじの同僚である花畑チャイカらにイジられ、とある時期まで「あの踊り」について言及されつづけることにもなった。その後にもオリジナル楽曲や歌ってみた曲などを投稿し、その高い歌唱力はにじさんじファンなら誰しも知るところだろう。

 歌が得意ならばカラオケなどを使った歌配信が多いのだろう。と思いきや、この3年近い活動の中で「歌配信」と言えるのは複数のみ。それ以外ではにじさんじ全体を巻き込んだ歌企画やライブ公演で披露するのみというレアさだ。「一番の武器は、大事な場面でしか使わない」そんな彼のセルフプロデュースを感じられる。

 2020年8月10日に行った自身の3Dお披露目配信では生バンドをひきつれてのライブ配信を放送した。バンドメンバーは全員3D黒子となって大はしゃぎ、「録音・録画ではない」ことを証明するためにコメントからリクエストを貰って9mm Parabellum BulletやONE OK ROCKの楽曲を披露するという離れ業もみせたりなど、そのパフォーマンスは鮮烈だった。

 この生配信の同時接続数は13万人を超え、現在でも再生数が伸び続けている動画でもある。彼のライブパフォーマンス・歌唱力を知るにはもっともわかりやすい配信であろう。

【超大型ゲスト出演】代表取締役、本気の道楽【 #加賀美ハヤト3D 】

 その後は、にじさんじのライブイベントとあれば引っ張りだこになっていく。音楽、とりわけロックへの熱い気持ちを持ち合わせる彼は、MC中でも謙虚な姿勢を崩さず、しかし熱い言葉を発していく。

 音楽に対する真摯な態度とパフォーマンス力を持つ彼、そんな彼はミュージシャンなら敬遠しそうなバラエティ向けな企画にも率先して登場することが多い。本人のユーモアやお笑い気質にも求められる部分は多そうだ。

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