『虹とオオカミには騙されない』最終話ーーオオカミくんは誰? 全員涙のまさかすぎる結末

『虹とオオカミには騙されない』最終話レビュー

 さて、いよいよ最終告白。まずはモモカが告白した相手はエザキ(YOSHIKI EZAKI)だった。「本当に一緒にいると楽しくて、エザキと一緒にいるときの自分はありのままの自分でいられて、一緒にいられる空間はすごく楽で好きだなって思った」と伝え、無事成立。着ぐるみを脱いで顔を出し、「おいで」と言って抱き寄せると「俺モモカが好き」とストレートに返すエザキ。お似合いすぎる。

 りの(和内璃乃)はこうへいを呼び出し、「いつも想いをまっすぐ伝えてくれて、私が何かしたらそれを上回って楽しい時間にしてくれるのがすごく好きでした」と彼らのこれまでの時間を象徴するような言葉を掛け、こちらも無事成立。こうへいの第一声は相変わらず「今日可愛いね」で、砂辺に木の枝で「すき」と書いた後、その前に「大」を付け足した。一途な2人の恋が実った。

 そして、3組目のカップル誕生はTaki×しょうただった。「しょうたといる夏が最高の夏だった。もっと早くに自分の気持ちに気づいていたらしょうたと2人で沢山思い出作れた。これからもっと思い出作りたいと思ってる」と伝え、結果がわかった後「ちょっと不安だった」とこぼしたTakiを抱きしめ「大丈夫。ずっと一緒にいたいなと思ってた」としょうたも返す。そして夕暮れ時の海辺でほっぺにキスをして互いに照れ合う「Taki劇場」も見られた。

 切ない展開はここからだ。セイラとさくらはしゅうぞうに告白をするも、2人共に口を揃えて「何度も忘れようとしたけど諦め切れなかった」というようなことを言うのだ。同い年の2人にとって少し年上のしゅうぞうへの憧れや恋心がどれだけ大きいものだったのか、ひしひしと伝わってきた。そんな2人の目の前で無惨にも赤い風船は宙を舞う。そして、彼はさくらに手紙を渡して去っていった。しゅうぞうからの心からの手紙を読みながら、海辺でおいおい泣き「オオカミでもオオカミじゃなくても私は一緒に過ごした時間がただただ素敵な時間で……」という言葉に、この夏の彼らの恋の全てが詰まっていたように思えた。あのシーンに涙を誘われた視聴者は少なくなかっただろう。

 そしてしゅうぞうはセイラにも彼なりのとっておきの方法で想いを伝えていた。月LINEでのデートで自らホースから水を噴射させ虹を作ったしゅうぞうは「虹に嘘ついちゃいけないっていうルールだったじゃん?虹って『約束する』って意味があるらしいんだよね。『好き』ってことを約束する」と宣誓した。しゅうぞうの正体がわかった後も、セイラはこの時を振り返り「あの時の気持ちは嘘じゃなかったと信じたい」と語っていたが、2人の前にかかった虹はあまりに美しかった。作り物の虹だったかもしれないが、そんなことどうでもよくなるくらいに。

 告白当日の朝、のあは月LINEを使ってかいとを呼び出し、「自分は恋愛が出来なかった」と伝え誰にも告白しないことを決めたようだ。

 そう、もう一人のオオカミはかいとだった。彼が要所要所で涙し苦しそうな表情を浮かべていたのはきっと本心だったのだろうと思う。かいとは「オオカミとしてのあを騙し続けることをすべきだったが出来なかった。だからモモカを好きだと嘘をつくことでその辛さから逃げてしまった」とオオカミならではの苦しい心の内を手紙で吐露していた。かいとのオオカミながら優しさに溢れた言葉がそこにはぎっしり並んでいた。

 あまりに魅力的な11名の『虹オオカミ』の夏が終わった。終わってしまった。

■番組概要
『虹とオオカミには騙されない』
放送日時:毎週日曜夜10時~
放送URL:https://abema.tv/video/title/90-1540
(C)AbemaTV, Inc.

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