学芸大青春が“2次元と3次元を行き来した先”に見据えるもの 「素の僕たちや、弱い部分もさらけ出していく」

学芸大青春が“次元を超えた先”に見るもの

 “2次元と3次元を行き来する”ダンス&ボーカルグループ学芸大青春(ガクゲイダイジュネス)。5月4日にKT Zepp Yokohamaで行われた2ndライブ『Hit you!』は、無観客での配信限定ライブとなったが、2次元と3次元をミックスした、彼らにしかできないパフォーマンスでファンを魅了した。6月16日には新曲「Hit the City!!」のリリースを控え、8月から9月にかけては3rdライブツアー『Hit your City!!』の開催も決定するなど勢いは止まらない。今回は、2ndライブを終えた彼らにじっくりと話を伺った。(堀口佐知)

「熱量は増しても、どこか冷静な自分がいる」2回のライブを経て感じた成長

2ndライブ『Hit you!』の様子
3次元の姿で登場した2ndライブ『Hit you!』の様子

ーー2ndライブ『Hit you!』では、最初から3次元の姿で登場しましたね。ファンの方にとってはサプライズだったと思います。

内田将綺(以下、将綺):僕もびっくりしました。

南優輝(以下、優輝):なんでだよ、知ってたでしょ(笑)。

2ndライブ『Hit you!』の様子
2ndライブ『Hit you!』の様子

ーー(笑)。ライブを終えてみていかがですか?

優輝:あっという間だったね。

相沢勇仁(以下、勇仁):あっという間だったし、楽しかったね。無観客になっちゃったとは言え、ライブができてよかった!という気持ちが強いです。

優輝:ファンに会いたい気持ちもさらに増したよね。すごく大きな会場でやらせてもらったけど、客席には誰もいなくて。これが本当だったら埋まってるんだなと考えるとね。

勇仁:そこを想像したらなおさら、ファンの子を会場に呼べなかったのが悔しいね。絶対リベンジしたい。

2ndライブ『Hit you!』の様子
2ndライブ『Hit you!』の様子

ーー当初は有観客の予定が、コロナの影響で配信限定ライブとなりました。MCでは悔しさをにじませる場面もありましたが、演出やパフォーマンスで変更したことや、意識したことはありますか?

勇仁:かなりありましたね。個人的に意識したのは、無観客とはいえ画面越しに見てくれてる人たちがいるので、会場にファンがいることをイメージしてアレンジしたり煽りを入れたりしました。自分が会場に来てる感覚になってくれてたら嬉しいなと。

優輝:ちゃんと意識してないと僕たちの気持ちも下がってしまうし、見る人にも熱量が届かないので、僕たち自身のテンションを上げていこうって気持ちでパフォーマンスしました。あとカメラをめっちゃ意識しました。なるべく配信で観ている人に届くように。

星野陽介(以下、陽介):練習のときも、目の前にファンがいることを想定してパフォーマンスを作り上げていたから、それがなくなってしまい、急遽アレンジを変えたりもして。変更点はたくさんありました。

優輝:特に手とか、下の方で動かしてても(カメラで)顔を抜かれてると伝わらないから、なるべく顔の近くで動かすようにしたりとか。

陽介:そのために僕はK-Popのライブをたくさん見て、カメラへのアピールの仕方を勉強しました。

優輝:MVたくさん見たよね。

陽介:見た! 優輝と一緒にめっちゃ見て、自分的にはそれが活かせたと思います。

勇仁:他の3人には見せてくれなかったんですけどね。

優輝・陽介:(笑)。

将綺:2人でイヤホン共有してたね。

勇仁:2人の世界に入ってました。

ーー1つのライブに向けての練習ですが、1.5本とか、2本分の努力があったんですね。そう考えると、ライブの感動がより一層強くなりました。前回、前々回のライブと比べて、成長したと感じる点はありますか?

仲川蓮(以下、蓮):陽介なんですけど、1stライブ『WHO WE ARE!Return!!』のときは結構緊張して固くなっていたんですが、今回のライブでは、少し慣れてきた部分もあって。陽介の良さというか、かっこよさが前回よりも出てましたね。

優輝:MCで一発ギャグやるくらい余裕あったもんね。

一同:たしかに(笑)。

優輝:僕たちに余裕ができたからこそ、チーム全体として、1stよりもパフォーマンスも熱量も上がったなと感じました。1stのときは自分のことで精一杯でしたが、今回はお互いを意識して、チーム間のコミュニケーションも増えました。

勇仁:これは5人全員そうだと思いますが、1stライブと比べて熱量は増しているなかで、どこかで冷静な自分もいました。これはパフォーマンスをする上で、結構重要だと思います。ボイトレの先生方にも言われてきたんですが、実践を積まないとできないことなので、今回実感できてよかったです。

将綺:今回無観客でその余裕があって、次にお客さんの前でライブするときにその余裕があったら本当に成長だね。

優輝:今回は8割くらい熱中してて、2割くらい俯瞰で見れてる自分がいたけど、次お客さんが入ったら、目の前にいるのが嬉しすぎてまたゼロに戻っちゃいそう。

陽介:あーなりそう!

勇仁:俯瞰ゼロね。

優輝:そしたらまた1から成長し直しね。

将綺:成長というか感動したことなんですが、アンコールの「WHO WE ARE!」の最後、1人ずつメッセージを言っていく場面で、陽介が「会いたいよー!!」と言ったじゃないですか。陽介のことだからメッセージを考えてきているかと思ったら結構感情的で、僕にはすごく刺さった。陽介はいろいろ考えたと思うんですけど、あの場の雰囲気であの言葉や表現になったんだと思うと感動しましたね。

陽介:めちゃくちゃ嬉しい。

勇仁:あれめっちゃよかったね。

将綺:あれは本番じゃないと出ないよね。

陽介:本当は文章を考えていたんですよ。その方がファンの方にも伝わるかなと思って。でも出てこなかったですね。あの場に立ったらあれしか言えなくて、あれが本心なんだなと。自分でもそれに気づけて良かったです。

ーーいい意味で、熱量が勝った部分ですね。今回のライブでは仮面姿でのパフォーマンスなど、3次元を絡めた演出も進化していますね。実際に披露してみていかがでしたか?

将綺:難しかったですね。

優輝:難しかったね。3次元のパフォーマンスでは、迫力とチームの雰囲気を伝えることを意識しました。迫力のある、ダンスゴリゴリの曲をあえて3次元でやることで、その良さが伝わっていたら嬉しいです。

勇仁:2次元と3次元で同じ衣装で出たことによって、「どっちも俺らなんだよ」ということを表現できたと思います。2次元で表現できないことも3次元だとできることがあるから、両方を行き来することで自分たちの良さをより追求していきたいですね。

ーー一方で、より改善していきたい点はありますか? また次回のライブで挑戦してみたいことがあれば教えてください。

陽介:今回仮面をつけてのパフォーマンスだったこともあり、いつもよりアイコンタクトが少なかった気がするんです。目を合わせるのはチームとしての一体感を出すには欠かせないことですし、見てる方にも伝わっているかもしれないなと。そこはもっと改善して、視野を広げてパフォーマンスしていかないとですね。

ーー練習は仮面をつけて行っていたんですか?

優輝:本番ぎりぎりまで製作していたので、直前までは仮面なしで練習していました。仮面をつけてると、本番の緊張感もありますがパフォーマンスが固くなってしまった気がします。練習の7〜8割方の力が出せていたらいい方でしたね。もっとスキルアップしないと、自分が求めるレベルには到達できないと痛感しました。

ーー120%を目指して、本番で100%を出すイメージですね。仮面の視界は良いんですか?

一同:悪いです(笑)。

優輝:かっこいいデザインにしてもらった分、すごく湿気がこもっちゃって。

蓮:仮面でのパフォーマンスの質はもっと上げたいですね。回転するときとか視界が悪くてふらついちゃうので、もっと慣れていきたいです。

関連記事

インタビュー

もっとみる

Pick Up!

「インタビュー」の最新記事

もっとみる

blueprint book store

もっとみる