なえなの、莉子、ねお……Z世代のメガインフルエンサーに共通するポイントは?
Z世代3人の共通点とは...…?
今回は、ここで挙げた3人の共通点を、彼女たちと同じくZ世代の筆者が考えていきたい。まず3人の共通点として挙げられるのは、一つだけでなくあらゆるSNSを駆使し、地道な努力を重ねて有名になったことだろう。例えば、なえなのであれば、毎日欠かさずSNSを更新したり、TikTokの投稿では日本語がわからない海外の視聴者にも理解ができるような、声や音だけでわかるような動画を出すなど、地道な努力を欠かさない。結果としてなえなのチャンネルは、日本人以外のコメントも多く見ることができる。このように、視聴者からすると何気ない動画だとしても、編集している彼女たちは試行錯誤と研究をしながらSNSを運用しているのだろう。
この動画では、なえなのの一人暮らしGRWM(Get Ready With Me/身支度)の様子が映し出されている。音声がなくても生活音だけで内容がわかるようになっているため、多くの海外の視聴者からコメントが寄せられている。TikTokでなえなのの動画を見た海外視聴が、YouTubeの動画も視聴するようになっているのだろう。
ねおは、中学校での人間関係がうまくいかなかったり、動画ネタに苦労したりと、すべてが順風満帆だったわけではない。それにも関わらず、動画を投稿し始めた中学生の頃から現在に至るまで毎日投稿は欠かしていない。その努力が実を結び、名前が世間に浸透してきた頃に、一度落選した事務所から逆オファーが舞い込み、さらに活動を広げていった。
莉子は、TikTokで成功するに至るまで数々の研究をした。おすすめ欄で表示されたプチバズっている音源を使ったり、TikTokは盛れるのでメイクは薄くしてみるなど様々な試行錯誤を繰り返した。こうした試行錯誤の末に、制服を着たすっぴん動画が話題となり、話題となる動画の作り方のコツを掴んだようだ。現在も様々なヒット動画をあげている。以下は話題となった動画の1つだ。すっぴん×制服姿という莉子の“素のJK”感が出た動画となっている。
@riko__riko1204 みんな部活何部〜?🏀⚽️Instagram.Twitter→riko_riko1204
また、人気となっている現在でも、ファンとのコミュニティを大切にしているということも彼女たちの共通点と言える。なえなのはYouTubeのコメントは全て読むという。コメントを参考にして、喋り方や目線、編集の際にあらゆる細かい点を改善してきたようだ。ねおは、Twitterのリプライを多い時期では1日500リプ返していたという。莉子は、「りこりっ子」や「莉子を広め隊」などのハッシュタグをファンから募集していた。こうしてファンと自分のアイディアを組み合わせることによって、ハッシュタグが生まれた。
「インフルエンサー」と聞くと、同じく憧れの対象であっても「芸能人/タレント」より身近に感じやすい。今回紹介した3人はすでにマスなメディアでも活躍しており、「芸能人」と言って差し支えない存在だが、いまもフォロワーにとって身近な存在であり続けるのは、ファンとの繋がり重視し、真摯に向き合う努力を続けているからであろう。
インフルエンサーは、華やかで自分が好きなことをやっているという印象を持たれがちだが、その裏では地道な努力が重ねられているに違いない。SNSを使って有名になるということは、Z世代ならではのキャリアの積み方だろう。現在進行形で道を切り拓きながら、大人となっていく彼女たちの今後の活動に注目していきたい。