『今日好き。春桜編』1~2話ーー2ショットからの手繋ぎ……ひかるとりおんを巡る女子メンバーのアピール合戦が激化!

『今日好き 春桜編』1~2話レビュー

 新たな春を迎えた新年度の『今日好き』。今回の『春桜編』には、新年度に相応しいまっさらな顔ぶれで、男子4名女子5名、全9名のメンバーが参加中だ。『今日好き』の勝手知ったる継続メンバー不在なことで、2日目に突入した現在もなお、メンバー間の会話にはやや敬語が残っており、打ち解けているようで微妙に打ち解けていない、初々しい雰囲気が微笑ましい。

 そんな『春桜編』から大きく変わったルールがひとつ。旅の期間中、メンバー全員にスマートフォンを貸与すること。これで、彼らはLINEを使って自由に連絡が取り合えるようになった。実際に相手のもとに出向いたりせずとも、はたまたグループ別行動で離れ離れになっても気になる相手に声を掛けられるなど、これまで緊張しがちだった2ショットに対する心理的/物理的ハードルを下げるだけでなく、旅の期間中にお互いにコミュニケーションを取る時間が増えたり、意中の人とライバルが話しているところに上手く釘を刺したり……少し想像を膨らませただけでも、彼らの恋を充実させる選択肢が無限に広がってしまう。


 ただ、LINEの便利さに甘んじず、あえて直接的に2ショットへの“お誘い”をするメンバーも。ゆうのすけ(深堀裕之賛)は、2日目朝にひな(大西姫菜)を呼び出し、お互いにシャイな部分を見せつつ、ぽつりぽつりと会話を紡ぐ。最後までローテンションを貫いたゆうのすけだったが、「話してみたい人はいるけど、いまはひなちゃんがいちばん気になっているかな」と、一撃必殺で心をぐっと引き寄せる姿はさながら寡黙な武士のようにも思えた。


 また、ひかる(熊川輝)は、フランクな性格と高身長で、女子からの人気を集める男子メンバー。2日目に、みやび(岩瀬みやび)から『今日好き』恒例であるビーチでの“朝散歩”に連れ出された際には「(気になる相手は)ずっと1人だから大丈夫」と、彼女の意中の相手に選ばれたと早々に宣言される。

 そこから、これが2人の初めての2ショットにも関わらず、ものの数分で手を繋ぎ、波打ち際でイチャイチャするなど、驚くべきスピード感だ。巧みな言葉運びで、決して嫌みな感じがしない、みやびの巧みなテクニックが光る。さらに、他メンバーが待つ宿泊先に固く手を繋いだまま戻ったのだから、後述する恋のライバルのみゆ(山崎美優)が、テンションを急降下させていたのも無理はないだろう。

 というのも、ひかるはみゆと初日に2ショットをした際、彼女がモデル/YouTuber・ねおの実妹であることに「(あくまで)1人の女の子として見てるよ」とうれしい言葉を投げ掛けたほか、自身の好きな相手を「たぶん変えないと思う」など、早くも気持ちを固めたかのように振る舞っていたのだ。みゆは、みやびと手を繋いだ先ほどのひかるを見て、「たぶん変えない」の“たぶん”の方だったかと肩を落としたに違いない。

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