PS3・PSP・PS Vitaでいま遊んでおきたい“不朽の名作” コンテンツ販売終了を機に振り返る

PS3・PSP・PS Vitaでいま遊んでおきたい“不朽の名作” コンテンツ販売終了を機に振り返る

 3月30日、ソニー・インタラクティブエンタテインメントは、自社の展開するPlayStation3(PS3)・PlayStation Portable(PSP)・PlayStation Vita(PS Vita)の3つのハードについて、デジタルコンテンツの新規販売を終了する(※)予定だと発表した。

 PlayStation公式サイト内にある「重要なお知らせ」ページによると、PS3・PSPは2021年7月2日に、PS Vitaは2021年8月27日に購入機能を停止するという。

 後継プラットフォームが台頭するまで、10~20年ほどにわたり、市場を牽引してきたこれらのハード。本稿では、3機をめぐる動向を踏まえたうえで、今後遊べなくなる“不朽の名作たち”についても言及する。

※すでに購入・ダウンロード済みのソフトについては、今後もプレイが可能。

3機の隆盛と衰退。後継機に受け継がれなかったPS Vitaのバトン

 今回、購入機能の停止が発表された3つのハードはそれぞれ、PS3が2006年11月に、PSPが2004年12月に、PS Vitaが2011年12月に、ソニー・コンピュータエンタテインメント(現ソニー・インタラクティブエンタテインメント 以下、SIE)より発売された。3機のなかで最も新しいPS Vitaで約10年、PSPに至っては20年近い間、ゲームカルチャーの歴史を彩ってきたことになる。販売台数の多寡はあれど、「誰もが知る人気ハード」と言って差し支えない、当時最先端だったゲーム機たちだ。

 しかしながらこれら3機も、技術革新を背景とした世代交代には抗えず、2014年にはPSPが、2017年にはPS3が、2019年にはPS Vitaが生産完了となった。以降は、対応ソフトの開発・販売も大幅に縮小。後継機たちに道を譲り、“完全引退”までの余生を過ごしている。

 そのなかで特に印象的だったのが、PS Vitaの進退に関してだ。PS3やPSPが、同じくSIEから発売されたPS4・PS Vitaにバトンを渡したのに対し、PS Vitaは、同社内に後継機を持たないまま、第一線を退いている。これにより、SIEは携帯ゲーム機の市場から事実上撤退。2021年となった現在も、新たなハードは発表されておらず、同社は据え置き機専門のメーカーとなった。その最大の要因と考えられているのが、スマートフォンの普及である。

 このモバイル端末は、新たなプラットフォームとして社会に浸透。これまで買い切りが当たり前だったゲーム市場のビジネスモデルをも変えてしまった。スマートフォンの市場では、1年に何度も新製品が発表されるうえ、全世代の平均で3~4年、若い世代なら2~3年ほどで、より新しく、スペックの高い機種を購入する。そのスピードに最先端の技術を追う携帯ゲーム機の市場がついていけるわけもなく、あっという間に勝負がついてしまったのだ。

 もちろんその背景には、PS Vitaにおけるソフトのラインアップや価格、仕様上の問題などもあっただろう。しかし、SIEのライバル企業である任天堂もまた、新ハードとして携帯ゲーム機のみを販売するビジネスからは撤退している。

 今回発表となった3機の購入機能停止に、PS Vitaの哀愁を感じてしまうのは私だけではないはずだ。

ダウンロード販売終了で遊べなくなる“不朽の名作たち”

 一方、PS3・PSP・PS Vitaでは、ゲームフリークならぜひとも遊んでおきたい“不朽の名作たち”も数多くリリースされてきた。なかには、これら3機のみでの展開であるがゆえ、購入機能の停止によって遊べなくなる(パッケージ版ソフトを用意できる場合はその限りではない)作品もあるだろう。この項では、そのようなタイトルのなかから3本を厳選し、紹介する。残り数か月の間に購入・ダウンロードし、遊んでみてはいかがだろうか。

俺の屍を越えてゆけ

 『俺の屍を越えてゆけ』は、1999年にPlayStation向けに発売された同名RPGを、PSPにてリメイクした作品。鬼の呪いを受けた主人公一族が、交神によって力をつけ、仇敵を打倒するまでの物語が描かれる。

 一般的なRPGとは異なり、主人公がゲーム開始からまもなくして死んでしまう特徴を持つ(短命の呪いによる)。有力な遺伝子を継承しながら、一族全員で鬼へと立ち向かう異色のRPGだ。

 今回の購入機能停止を受け、同作のゲームデザイン・シナリオを務めた桝田省治は、自身が携わったなかで影響を受けるタイトルから1作を、PCあるいはスマートフォンに移植するプランを構想している。Twitter上で実施されたアンケートでは、『高機動幻想ガンパレード・マーチ』が最多得票となった。

 『俺の屍を越えてゆけ』は1度リメイクされている背景もあり、再度の復刻が考えにくい。既プレイであっても、ダウンロードし保管しておくことを検討する余地があるだろう。

朧村正

PS Vita『朧村正』プロモーション映像

 『朧村正』は、『オーディンスフィア』や『十三機兵防衛圏』などで知られるディベロッパー・ヴァニラウェアが開発した横スクロールアクションRPG。プレイヤーは鬼助・百姫という2人の主人公を操作し、妖刀・名刀とそれらに封じられた力を駆使しながら、人や妖怪、神などと戦っていく。

 オリジナルは2009年リリースのWii版だが、2013年に追加要素をくわえたPS Vita版が発売された。2015年からはWiiU向けにダウンロード版が配信されているが、こちらも現行機ではないため、PS Vitaの購入機能停止によってプレイしづらくなることが予想される。

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