招待制SNS「Dispo」共同創設者の人気YouTuber、メンバーの“性的暴行”疑惑で役員辞任 スポンサー契約も続々解除に
3月21日、話題の招待制SNS「Dispo(ディスポ)」の共同創設者、デビッド・ドブリック氏が、同社の役員を辞任した。
YouTubeやTikTok、その他のSNSで計1千万人を超えるフォロワーを持つドブリック氏は、写真共有SNS「Dispo」の役員を辞任した。米メディア『Insider』が、同氏が率いるYouTubeチーム「VlogSquad」の元メンバーによる性的暴行疑惑を報道してから1週間後のことだ。
これに対し「Dispo」は、「デイビッド(ドブリック)は会社の成長を妨げないよう、会社役員を辞任することを選択した」と声明の中で発表している。
ドブリック氏は自身のYouTube動画で、この件について謝罪した。「僕はいかなる犯罪行為も支持しない。数名の友人たちには本当にがっかりした。今は多くの友人から距離を置いている」と語っている。また『Insider』によると、疑惑が浮上した翌日、Dollar Shave Club、DoorDash、HelloFreshなどのブランドがドブリック氏とのスポンサー契約を解消したようだ。
ドブリック氏が辞任する数時間前、「Dispo」に投資するベンチャーキャピタル、Spark Capitalは、報道を受け「同社とのすべての関係を断ち切る」と発表した。そしてTwitterに「Dispoへの投資による利益を得ないように準備を進めている」と投稿している。これはSparkCapitalが、2億ドル(約217億円)の評価額で「Dispo」の2000万ドル(約21億7000万円)の資金調達を主導したわずか1か月後のことだ。
「Dispo」は招待制写真SNSとして話題になり、一時定員オーバーのため新規登録ができないほどの人気となった。仕様は使い捨てフィルムカメラを模倣しており、レトロなフィルターがかかったような画質と、翌朝9時にならないと写真が確認できない“アナログ感”がウケているようだ。多くのSNSと同様に、他のユーザーをフォローすることもできる。
Redditの共同創設者であるアレクシス・オハニアン氏の基金、SevenSeven Sixは、3月22日、「Dispo」への投資から得た利益を、性的暴行の被害者支援団体に寄付すると発表した。同基金はTwitterで、「先週から『Dispo』とは緊密に連携しており、デビッドと決別するという判断を全面的に支持している」と述べ、「私たちは当初から『Dispo』の意義を信じており、今後もチームをサポートし続ける」としている。
ドブリック氏本人の行いでないとはいえ、元YouTubeメンバーの不適切行為は、サービスに大きな影響をもたらしているようだ。
(画像=CNBCより)
■堀口佐知
ガジェット初心者のWebライター兼イラストレーター(自称)。女性向けソーシャルゲームや男性声優関連の記事を多く執筆している。
〈Source〉
https://edition.cnn.com/2021/03/22/tech/david-dobrik-dispo-stepping-down/index.html
https://www.cnbc.com/2021/03/04/dispo-for-iphone-is-the-picture-sharing-app-everyones-talking-about.html