75億円で売れたアート作品も……加熱するNFT市場にバーチャル不動産が登場
デジタルアーティストのクリスタ・キム氏が、世界初の“NFTハウス”を発表した。作品は288イーサリアム(約5700万円)で落札された。
NFT(Non-Fungible Tokens=代替不可能なトークン)とは、ブロックチェーンテクノロジーによって確立されたデジタル資産だ。デジタルアート作品から、バスケットボールのハイライト、アニメーションGIFまであらゆるものに適用できる。
キム氏の「Mars House(火星の家)」という名のバーチャル不動産は、心地よいサウンドトラックが流れる近未来的な仮想住居だ。モダニズム邸宅に多く見られるように、家全体がガラスでできている。ネオン照明も備え付けられており、見た目の美しさだけでなく、瞑想にも適した空間となっているようだ。新型コロナウイルスの流行以降、キム氏は瞑想の重要性に気がついたのだという。
また同氏は、「私たちは数年以内に、AR(拡張現実)のライフスタイルで生活することになると予測している」と語った。
バーチャル不動産を購入するとどうなるのだろうか。
NFT作品の流通を担うサービス、SuperRareによると、「Mars House」の場合、キム氏が購入者に直接「Mars House」の3Dデータファイルを送信し、その後購入者は、自らのメタバース(※)にアップロードしてバーチャル住居を楽しむことができるという。技術的な問題が発生した場合は、キム氏がセットアップの支援も行うそうだ。
(※)オンライン上に作成された仮想空間。ユーザーたちは、その中で自由に行動することができる。
3月12日には、デジタルアーティストのBeeple氏のNFTアート作品「EVERYDAYS: THE FIRST 5000 DAYS」が、6,930万ドル(約75億円)という記録的な価格で購入され話題となった。売上は、仮想通貨Ethereum(イーサリアム)で支払われる。
加熱するNFT市場において、次はどんなお宝が登場するのか楽しみだ。
(画像=CNBCより)
■堀口佐知
ガジェット初心者のWebライター兼イラストレーター(自称)。女性向けソーシャルゲームや男性声優関連の記事を多く執筆している。
〈Source〉
https://www.cnbc.com/2021/03/17/creator-of-first-nft-digital-house-krista-kim-on-augmented-reality-.html
https://robbreport.com/shelter/art-collectibles/worlds-first-nft-house-krista-kim-mars-house-1234601940/
http://www.kristakimstudio.com/