日本人はなぜランボルギーニに惹かれるのか 守り抜く“伝統”とテクノロジー活用した“イノベーション”

日本人はなぜランボルギーニに惹かれるのか 守り抜く“伝統”とテクノロジー活用した“イノベーション”

デジタルを活用したブランドコミュニケーションも強化

 こうした中、ランボルギーニはデジタルを取り入れた新しいコミュニケーション施策にも取り組んでいる。

WITH LAMBORGHINI JAPAN Instagramフォトコンテスト

 「昨年11月から年末にかけて実施したInstagramフォトコンテスト『WITH LAMBORGHINI JAPAN』は大変な好評でした。“あなたとランボルギーニの日々を切り取った最高の1枚”と題し、Instagram上で『#withlamborghinijapan』を付けて投稿するデジタルキャンペーンを実施したのですが、非常に多くの写真が集まった。ランボルギーニファンとの新たな関係構築の手法として、SNSを使ったインタラクティブなコミュニケーションは、エンゲージメントを高める意味でも重要だと考えています。また、デジタルのテクノロジーを活用した事例で言えば、『Huracán EVO RWD Spyder』のオンライン発表会で業界初のAR(拡張現実)技術を活用しました。今後はリアルとデジタルをうまく組み合わせた形で、ブランドコミュニケーションを創っていきたい」

成長を追うよりも足元を固める時期

 最後に今後の展望として、日本における販売戦略や5年、10年先の未来にランボルギーニのあるべき姿についてどのように考えているのかダビデ氏に伺った。

 まず、日本での販売戦略については「コロナ禍という状況の中で足元を固める時期だ」とし、売上よりもサービスや顧客満足度を重視する方針でいくという。

 「私の考えとして、“成長”は積極的に求めるものではないと思っている。ランボルギーニのブランドバリューを体現するようなサービスのおもてなしや、伝統と革新に裏打ちされた先進的なエクスペリエンスなど、コア・コンピタンスに基づく販売戦略を行なった結果、初めて成長がついてくるでしょう。今は先行き不透明なコロナ禍なので、無理に成長を思い描くよりも、地に足をつけて顧客満足度を意識したハイクオリティなサービス提供ができるように従事していきたい。ここ2年くらいは一息つく期間であり、成長よりも安定が肝になると考えています」

 また、5年後、10年後のランボルギーニの将来像については「2030年くらいを目処にハイブリッド化を進めたい」と抱負を語る。

 「昨今、自動車業界も環境に配慮したハイブリッド車やEV(電気自動車)の流れがきていますが、ランボルギーニはいわゆるスーパーカーであるがゆえ、パワフルでハイパフォーマンスな走行の質を担保しないといけません。まだまだ開発技術が追いついていないのが現状なので、当面の目標は2030年ごろまでにハイブリッド、次に完全電動化を見据えていきたい」

日本ならではのプロモーションを仕掛け、ファンを盛り上げたい

 来年迎える日本上陸55周年の節目では、どのような展望を描いているのか。

V12エンジン搭載フラッグシップ・スペシャルモデル「Aventador S Japan Limited Edition」

 「来年どんな形でアニバーサリーのプロモーションをするかはまだはっきりと明言できませんが、今後も日本のランボルギーニファンを盛り上げ、スーパーカー業界を牽引するブランドであり続けたいと思っています。現在、ランボルギーニのラインナップは『Aventador(アヴェンタドール)』、『Huracán (ウラカン)』、『Urus(ウルス)』の3モデルを主軸に展開しています。スーパーカーでもSUVでもモデルに関係なく、ランボルギーニを購入いただいたオーナーの方にずっと満足頂けるかどうか。これは日本のみならずグローバルでも変わらない企業姿勢です。

 日本の市場ではこれら主要3モデルの他に、アニバーサリーなどの節目のタイミングで、日本と本社チームが共同で開発した“ダブルネームのコラボモデル”や“日本限定モデル”を発表することもよくあります。直近ではTHE LOUNGE TOKYOのオープン記念にファッションブランド『Yohji Yamamoto』とコラボした『Aventador S “dressed” by Yohji Yamamoto』、わずか7台限定のV12エンジン搭載フラッグシップ・スペシャルモデル『Aventador S Japan Limited Edition』を発売して反響を得られましたので、今後のランボルギーニジャパンの動向に注目していてください」

■古田島大介
1986年生まれ。立教大卒。ビジネス、ライフスタイル、エンタメ、カルチャーなど興味関心の湧く分野を中心に執筆活動を行う。社会のA面B面、メジャーからアンダーまで足を運び、現場で知ることを大切にしている。

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