憧れの高級車から激レアな旧車まで YouTubeで有名人の「車動画」が急増している理由とは?
最近、YouTube上で有名人の“車動画”が相次いで投稿され、人気を博している。
その内容は愛車紹介から新車の購入、納車の様子を収めたものまでさまざまだ。"密"を回避できる交通手段として車自体への関心/需要が高まっている、あるいは知られざるライフスタイルの一端を垣間見られる感覚がクセになる……など、人気の要因は複合的なものと思われるが、いずれにしてもYouTubeの「急上昇動画」でも度々見かけるヒットコンテンツになっていることは間違いない。
たとえば、雨上がり決死隊の宮迫博之は8月27日更新の動画で、ガルウィングタイプのスポーツカー「BMW i8」を紹介し、オリエンタルラジオの藤森慎吾は9月9日にアップした動画で、長らく利用していた愛車・ポルシェから、メルセデス・ベンツの新型Gクラス「G350d」通称「ゲレンデヴァーゲン」に乗り換える納車の模様を公開。
さらに、“ホスト界の帝王”ローランドは、9月12日公開の動画で、普段乗り用の愛車「フェラーリ・カリフォルニアT」を披露し、ZOZO創業者・前澤友作氏は8月21日公開の動画で、2台のブガッティ含む総額9.5贈円のスーパーカーコレクションを見せつけていた。
有名人のマイカーだけあって、いずれも高級車。有名タレントたちのYouTube参入により、これまでは若年層が多かった視聴者の年齢層が上がり、「憧れの高級車」をフィーチャーした動画のニーズが高まっているのかもしれない。
また、車は所有者のライフスタイルを反映する。ゴルフが趣味で、長距離移動時の運転しやすさを重視したココリコ・遠藤章造の「トヨタ センチュリー」や、キャンプ専用車として179万9000円で購入したロンドンブーツ1号2号の田村淳の「スズキ・エブリイワゴン」など、その人の嗜好が垣間見られるのも車動画の魅力といえるだろう。必ずしも「超高級車」ではなく、本人のこだわりが感じられる動画にも注目が集まっているのが、面白いところだ。
先日、自動車メーカー上場9社の2020年4~6月期決算が出そろい、全9社が減収、6社が営業赤字となったことが明らかになった。新型コロナウイルス感染拡大による景気の悪化が主な原因と考えられている。不安定な状況下で新車を購入する決断ができない、という人も多そうで、だからこそ、好みの車種が動画に登場していれば、つい再生してしまうということもあるだろう。