『オオカミ』メンバーが語る“あの恋” 第1弾:Kaito「一歩を踏み出す勇気をくれた」エピソード
ーー『オオカミくんには騙されない』出演後の反響はどうですか?
Kaito:反響はすごくありました。目に見えてフォロワーさんやコメントが増えたこともそうですが、まわりの友人や知り合いからも「見たよ」と声をかけてもらうことが多くなりました。僕がこういう活動しているというのを世に発信できた大きなきっかけになりましたし、最初が『オオカミくんには騙されない』だったからこそ、その後に頂いているお仕事につながったと思います。
ーーこれまでは音楽活動が中心でしたが、現在は他のジャンルのお仕事にもたくさん挑戦していますよね。
Kaito:モデルのお仕事は出演前も少し頂いていましたが、出演後からはお芝居にも挑戦させて頂く機会がありました。正直、『オオカミくんには騙されない』に出演するまではお芝居には全く興味がないどころか、自分にはできないだろうと思っていました。最初は『オオカミくんには騙されない』に出ていたというだけで反響もありましたが、僕は下積みがないので、自分の知名度と実力が伴っていないと感じていました。
そんななか、朝ドラ(NHK連続テレビ小説『エール』)や『逃げ恥』(『逃げるは恥だが役に立つ ガンバレ人類! 新春スペシャル!!』・TBS系)のような大きなお仕事をやらせてもらうことは自分の中でも葛藤や悩みがあり、難しいなと感じることは多々ありました。それでも演技レッスンなどを通して、実力の伴っていない部分をどう伸ばしていけるかなどは考えましたね。最近はやっと、演じることの楽しさや、やりがいを感じられるようになりました!今後は、音楽以外の個人の活動では「演じる」ということを主軸にしていきたいという気持ちが強いです。
ーー活動の幅をどんどん広げていますよね。俳優の仕事をする上で、挑戦してみたい役はありますか?
Kaito:若いうちにしかできない役ってあると思うので、それに挑戦したいです! 今年で20歳になるのですが、人生で一回も制服を着たことがないので、制服を着てみたいな。あと、実は“人間味”みたいなものを世に発信したことがないというか。どちらかと言うと人間の綺麗な部分だけを切り取って発信しているなという思いが多少なりあるので、もうちょっと“人間味”のあるダークな役や、狂気的な役のように、自分の表現の幅を広げるような役に挑戦してみたいです。
ーーそれでは、俳優以外で挑戦してみたいお仕事があれば聞かせてください。
Kaito:ラジオのパーソナリティーをやってみたいと思っています。個人のYouTubeチャンネルを持っていて、そこで素人なりに自分で録って、編集したラジオみたいなものを配信していて。そういう経緯もあってラジオという媒体にはすごく興味があります。この前、パーソナリティの方がお休みの2日間、実際に代打で担当させていただいたのですが、3時間の生放送がすごく楽しくて。自分の素を出せるし、意見を発信できるし、映像とかSNSだけでは発信できない部分をラジオではできるような気がしました。
ーーまだまだ新たな挑戦が見れそうですね。そんなKaitoさんが、2021年の目標として掲げることは?
Kaito:バンド活動が僕にとって一番最初に世の中に発信することができた、いわば自分の主戦場なので、俳優として個人の活動をする時にどう両立させるか、が目標だと思います。スケジュールやメンタル的な部分、両方の切り替えもそうですし、バンドのメンバーとのやりとり一つひとつをとっても、どちらかを疎かにしてはいけないなと思っているので。バンドにとっても個人の活動にとっても、今が大事な時期だと感じていて。どちらの時間も大切にしたいと思っているんです。今年、その両立がしっかりできれば、さらに前に進めるのかなと思っています。
ーー最後に、『オオカミ』シリーズのファンの方にメッセージをお願いします。
Kaito:僕自身、最初に出演するまでは恋愛リアリティショーにあまり関心がなくて、自分が出演することへの不安がありました。でも出演してみて、オオカミファンの方々からのコメントや反応が不安な気持ちをかき消してくれたので、支えてもらったことに感謝しています。ストーリーでも「一歩踏み出す勇気をくれた恋だった」と書いたのは、そういう方々がいてくれたからこそ、恋や仕事に対しても一歩踏み出すきっかけになったと思っているからなんです。
ファンの方は色んな考察をくれるので、出演している身として、最初は複雑な思いもありました。でもだんだん、そういう楽しみ方をしてくれていることが出演者にとっても番組に関わってる人たちにとっても幸せなことなんだと気づくようになって。今後また『オオカミ』シリーズは続いていくと思いますが、「オオカミくん、オオカミちゃんはいったい誰なんだろう」って考察しながら、番組を支えてもらえると嬉しいです。
■Nana Numoto
日本大学芸術学部映画学科卒。映画・ファッション系ライター。映像の美術等も手がける。批評同人誌『ヱクリヲ』などに寄稿。Twitter