プロスポーツにおける広報の重要性 読売ジャイアンツ公式YouTubeのクオリティが高すぎる

ジャイアンツYouTubeのクオリティが高すぎる

スポーツ市場とSNSコンテンツのこれから

 確かに球団は、優勝するに越したことはない。しかし、単純な「強さ」だけがプロスポーツの魅力とはいえない。それに、球団を作り上げて保っているのは選手やコーチたちだけではない。読売ジャイアンツの公式YouTubeには、「選手や球団のこんなところも見てほしい」という、広報スタッフの愛を感じる動画が多い。その努力と、YouTubeというコンテンツの研究の成果もあってか、これまでジャイアンツに全く興味がなかった人にも、その魅力が伝わりつつあるようだ。現に筆者がその一人で、父親が以前からジャイアンツファンではあったものの、個人的には、ジャイアンツどころか野球そのものにあまり興味を抱いていなかった。それがこのYouTubeを見つけてから、プロ野球を身近に感じるようになったのだ。

 新型コロナウイルスの影響で、ファンとプロスポーツ選手・チーム間の意思疎通はより困難になったに違いない。同じ空間で熱狂を共有できないことがもたらす影響は、想像以上のはずだ。だからこそ、こうした広報面の取り組みを、時にはコミカルに、時にはドキュメント的に、そして何より人間らしさが伝わるように、野球に関わらずさまざまなスポーツのプロの世界で“内側から”行なっていくことは、スポーツという市場、また、文化としてのスポーツの立場そのものを支える力になるのではないだろうか。

(画像は読売ジャイアンツの公式YouTubeより)

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