App Storeダウンロードランキング2020発表 コロナ禍において最もダウンロードされたアプリとは?

App Storeダウンロードランキング2020発表

第5位 Instagram

 新型コロナの影響で人気が出たツールとしてもう一つ上げられるのが、Instagramだ。Instagramは2019年から2年連続でダウンロードランキング第5位を獲得するなど、安定した人気を博している。

 既にある程度のユーザー数を獲得しているInstagramだが、今年は15秒から30秒等の短い動画を編集し、投稿できる「リール機能」がリリースされた。これはTikTokと似た機能で人気を博している。

 また、コロナ禍で国内外の著名人らがインスタライブを積極的に行ったことも、ユーザー増加の一因となった。

第4位 Amazon プライム・ビデオ

 実は、今年のランキングにNetflixは入っていない。その代わりにランクインしたのがこちらのAmazonプライム・ビデオだ。新型コロナの影響でNetflix等の動画配信サービスが爆発的に伸びたと言われたが、なぜダウンロードアプリ数に反映されなかったのだろうか。

 とはいえ、この疑問に対しての答えはそう難しくはないと筆者は考えている。単純にNetflixをアプリではあまり観ないのだ。動画配信サービスの普及とともに圧倒的に売れた商品にFire TV StickやChromecastなど、TVで動画配信サービスを視聴できるデバイスがある。動画配信サービス各種はこれらのデバイスやPCなど、大きな画面で見られることが多い。

 「それはAmazonプライム・ビデオでも同じでは?」と思われる方は多いかもしれないが、大きく違うのがAmazonプライム・ビデオがAmazonプライム会員特典であるという点である。新型コロナの影響で外出しづらくなり、最低限の買い物も全てAmazonに頼るようになった人は多いだろう。そういったユーザーはまず間違いなくAmazonプライムに加入しているはずだ。

 そして、その特典としてAmazonプライム・ビデオも楽しむことができるとあっては、「とりあえずダウンロードしてみよう」とならない方が変だ。これは、Amazon Musicが多くダウンロードされた事とも通じる。また、Amazonプライム・ビデオはコンテンツによってはダウンロードしてオフラインで楽しめるのも魅力の一つだろう。

 Amazonプライムの普及が,、そのままアプリのダウンロード数を反映していると見て間違いない。

第3位 COCOA - 新型コロナウイルス接触確認アプリ

 新型コロナウィルス感染拡大を食い止めるべく、厚生労働省が提供しているアプリである。新型コロナウィルス陽性者と接触した可能性がある場合に通知してくれるサービスで、厚生労働省の正式発表によると、2020年12月18日の段階で約2191万件ダウンロードされている。

 当然と言えば当然ではあるが、6月にサービスを開始した事を考えるとすさまじい伸び率である。

第2位 PayPay-ペイペイ

 昨年のダウンロードランキングで1位だったPayPayが、今年も2位と順調な伸び率を見せている。ここ数年キャッシュレスの流れが加速している中で、PayPayは特に人気のコード決済サービスだ。

 他のコード決済アプリと比べて、キャンペーンが多くて間口が広いのがその要因の一つだろう。2020年12月現在でも、対象ネットストアでPayPay支払いをした人の中から抽選でキャッシュバックを受けられる「ペイペイジャンボ」や、公共料金や税金を支払う事でボーナスポイントがもらえたりと、常に様々なキャンペーンを打ち出しているのが特徴だ。

 筆者もPayPayユーザーだが、使い始めたきっかけはスマホの契約を切り替えるタイミングでキャンペーン対象となったからで、それ以来頻繁に利用している。「とりあえず使ってみるとお得」と言うキャンペーンを様々なシーンで見ることができるため、始めやすいと言える。

 おそらくコード決済サービス自体の需要が高まっているため、PayPay以外のサービスもこれからどんどん伸びてくるだろう。

第1位 ZOOM Cloud Meetings

 ZOOMが2020年のダウンロードランキングで1位を獲得したことに疑問を抱く人はいないだろう。新型コロナの影響で在宅勤務を強いられた企業の多くが、ZOOMを利用してオンライン会議を行うようになった。

 しかし、ビデオ会議ツール自体はGoogleMeet(旧Googleハングアウト)やSkypeなど、ZOOM以外にもいくつもある。ではなぜZOOMだけが突出して使われるようになったのだろうか。

 そこには、ZOOMが他のビデオ会議ツールに比べて圧倒的に「利用方法がシンプルで簡単」という理由がある。URLからそのままアクセスでき、少人数から100人単位の大会議まで対応可能。難しい設定はほとんど存在せず、接続すれば誰でもミーティングに参加できる手軽さが人気の一番の要因だ。

 コロナ禍では、ビジネス目的のミーティングのみならず「ZOOM飲み」などオンライン飲み会も大流行り。コロナ禍の影響で逆に数十年来の友達と再会できた、といった声も少なくなかった。

 さらにZOOMの凄いところは、このツールによる世の中の変化が一時的なものではないと推測できる事だ。確かに今はコロナ禍で大きな移動しづらい状況において多大な力を発揮した。しかし、おそらくアフターコロナにおいてもZOOMによって今までのような出張や面談などは劇的に減るだろう。

 それほどまでに、コロナ禍と共にZOOMは世の中の仕組みを変えてしまったと言っても過言ではない。

 以上、今年最もダウンロードされたアプリをランキング形式で紹介してきたが、どのくらいのアプリを利用していただろうか。ちなみに、筆者も概ね利用していた。

 今年は特に新型コロナの影響で例年とは違った需要が生まれた一面もあった。来年は一体どんなアプリが人気を博すのか、注目してみたいと思う。

■長門繭
フリーライター兼イラストレーター。ブログ運営を中心に2016年からライターとして活動を開始し2018年に独立。エンタメ系、旅行、テック、時事など得意分野は幅広い。現在はイラストレーターとしても活動中。

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