カズレーザーがYouTubeで発揮する、油断ならない創造性 定番の「Q&A動画」がなぜ尖った内容に?
赤スーツに金髪という、インパクト抜群のスタイル。爆発するような個性で笑いを取ったかと思えば、クイズ番組の顔になるほどの博識ぶりを発揮するなど、マルチに活躍しているのが、人気お笑いコンビ・メイプル超合金のボケ担当、カズレーザーだ。2020年、多くの芸能人がそうしたように、彼もまたYouTubeに自身のチャンネル「カズレーザーの50点塾」を開設したが、こちらも異色の内容だ。
チャンネルの概要には、「勉強するのはめんどくさいけど、テストではそれなりの点を取りたい!そんな方のための『見るだけで勉強になる』動画です!」との説明文。“教育系YouTuber”としては、オリエンタルラジオ・中田敦彦が成功を収めているが、カズレーザーはよりニッチな領域に踏み込み、「最低限、これだけ覚えておけばテストで点が取れる」という知識をわかりやすく伝えている。例えば、歴史のキーワードをかいつまんで教える割り切った動画は、学生だけでなく、関連の話題で恥をかきたくない社会人にもありがたい内容だ(歴史が苦手だった人も、「知ってるよ」という顔ができる)。
そんな尖ったチャンネルに、「【神】カズレーザーに50の質問してみたら後半が鬼才すぎた・・・」という動画がアップされている。Q&AコーナーはYouTubeの定番コンテンツだが、ただでは終わらないのがカズレーザーだ。
勉強に関する質問については、「中学生時代はあんまり勉強してこなかった」「テスト前は一夜漬け」「成績はそれなりにいい方だった」と、要領のよさを感じさせる回答。学習塾に近い内容の動画を展開しながら、「日本史で好きな時代は?」という質問に対して「奈良時代。みんな仏様ばっか拝んでのどかなイメージ」と回答するなど、力の抜けた内容で面白い。
見所は、パーソナルな部分に迫る質問が、徐々にクイズになっていくという構成だ。例えば、「お家時間は何をしていますか?」という質問に「料理をするようになりいい包丁を買った」と回答したところ、突如「では、包丁の出荷額1位はどこですか?」とクイズが出題される。突然の出題にも関わらず、顔色ひとつかえず「岐阜県」と見事正解を回答するカズレーザー。