カズレーザーがYouTubeで発揮する、油断ならない創造性 定番の「Q&A動画」がなぜ尖った内容に?

 徐々に質問とクイズの比率がクイズ寄りになっていき、「ソックスの出荷額1位は?」「液晶パネルの出荷額1位は?」「ワカサギの捕獲量1位は?」と、動画の後半はほぼクイズコーナーとなっている。そのなかでカズレーザーは、ただ回答をするだけでなく、「液晶は工場がどこにあるから……」と、思考のプロセスを呟きながら、見事に正解していく。視聴者からは「情報が綺麗に整理されているんだな」「大手メーカーの工場の場所から推測してるの凄すぎる」と賞賛の声が相次いでいる。

 動画の後半はほぼクイズコーナーであるにも関わらず、正解を重ねる“クイズ無双”を披露したカズレーザー。この動画の再生数は70万回を超える勢いとなり、なんと第2回目の質問コーナー動画もアップされた。Q&A企画がシリーズ化してしまったということだ。

 2回目となる質問コーナーは、初恋の思い出やよく行く外食のジャンルなど、よりカズレーザのプライベートな部分に迫る動画となっている。

しかし、徐々に流れはクイズへと傾いていき、約11分の動画のうち8分ほどがクイズコーナーに。視聴者から「待ってました!質問コーナーという名のクイズコーナー」とコメントが寄せられるなど、多くの人がこの展開を待ち侘びていたようだ。

 他のYouTuberと差別化のしにくい、穏当な内容になるはずの定番企画を名物企画に昇華してしまったカズレーザー。地頭がよくクレバーで、コメンテーターとしても冷静に立ち回るが、どこか目が離せない危うさも感じられるカスレーザーは、YouTubeでも油断ならないクリエイティビティーを発揮している。今後も予想外の展開を楽しみにしよう。

■阿部 仁美
限界集落生まれのフリーライター。時々ベンチャー企業の中の人。サブカルとエンタメと珈琲を偏愛する1989年産
ツイッター:https://twitter.com/satto_n1989

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