10代大学生が初めてのワイヤレスイヤホンを『Beats flex』にした理由
『Beats flex』から始めよう、オーディオ機器の世界
今年新しいイヤホンを購入するときに気になるのは、ノイズキャンセリングだろうか。ノイズキャンセリングには2つの種類があって、ひとつは、Air Podsに象徴されるような、デジタル処理による「アクティブ・ノイズキャンセリング(ANC)」だ。外部の“騒音”をイヤホン内臓の騒音収集マイクで拾い、騒音の音波と相対的な音を作って、音楽と同時に再生することで、「騒音の音波」と「イヤホンが作った相対的な音波」とがお互いの音を消し合い、最終的に音楽だけが耳に入ってくる仕組みである。
一方、『Beats flex』は「アクティブ・ノイズキャンセリング」は搭載されていない。しかし、付属品のイヤーチップ4種類プラス、元から付いているイヤーチップの合計5種類から自分にあったものを選ぶことで、十分に遮音性を確保することができる。実際に電車に乗っていてもそこそこ細かい音まで聴き取れるので、値段のことを考えると本当にハイクオリティなイヤホンである。普段使いでは1番のお供になりそうだ。
今回、『Beats flex』を手に入れたことで、Beatsシリーズのイヤホンの性格を把握することができたのは、大きな収穫だっただろう。Beatsはそのデザインからも連想されるように、重低音に重点を置いた、ヒップホップやEDMにぴったりのオーディオ機器だ。この小さい機器からこれほど鮮明に重低音が出るのは、これまでヘッドフォンしか利用していなかった筆者には驚きであった。逆に、J-POPらしい鮮明なストリングスやボーカル、UKや東南アジアのオルタナロック的な音の響きに重きを置いている人にとっては、少し音が遠く感じてしまうかもしれない。しかし、それもあくまで好みの問題で、使い勝手と値段設定は『Beats flex』には降参である。したがって、『Beats flex』は最初の一手にピッタリだ。そうした機器ごとの特徴を掴んでいって、最終的に自分に合ったものを見つけられればいいだろう。