コロナ禍で苦境のライブハウス、YouTubeに活路はあるか? 四谷アウトブレイクや夕闇に誘いし漆黒の天使達の活動に寄せて
ライブ前には大事な機材も容赦なくアルコール消毒され、フロア内も全員ソーシャルディスタンス厳守。定期的な換気が必要になるため、どんなにライブが盛り上がっても中断しなればならない。……そんなふうに、クソ真面目にガイドラインの字面どおりのライブは、動画のナレーションも相まって、大変シュールになってしまう。
これでライブができるのか(できない)。そんな現状に、ユーモアを持って違和感を表明しているのは、ロックバンドとYouTuberの両刀遣いである、夕闇に誘いし漆黒の天使達だからこそできることだし、4月1日に公開した『3兆回目のアイラブユー』の収益は、サンダーススネイク厚木へ寄付されるという。彼らの「ホーム」に対するリスペクトと愛情を感じる。
なお、この検証動画は、テレビ朝日の報道・情報番組「スーパーJチャンネル」でも紹介された。
東京都の休業要請は解除され、配信ライブや少人数制のライブなど、様々な立場の人たちが工夫をこらして危機を乗り越えようとしている。補償についてもようやく動き出した感はあるが、すでに閉店を発表しているライブハウスもある。課題は山積みだが、リアルの場所を守るために、YouTubeを活用していくのだ。
■藤谷千明
ライター。81年生。ヴィジュアル系バンドを中心に執筆。最近はYouTubeや恋愛リアリティ番組なども。共著に「すべての道はV系へ通ず。」(市川哲史氏との共著・シンコーミュージック)。Twitter。