『ヒプノシスマイク -Alternative Rap Battle-』第1章プレイレポート ディビジョンのカラーや人間関係の描かれ方に注目
今年3月にリリースされたスマートフォン向けゲームアプリ『ヒプノシスマイク -Alternative Rap Battle-』。今月10日にはメインシナリオの3章が公開され、今後の展開にさらなる期待が集まる注目のアプリだ。
『ヒプノシスマイク-Division Rap Battle-』通称『ヒプマイ』は、豪華声優陣による本格的なラップと魅力的なキャラクターの絶妙な組み合わせで大人気のプロジェクト。精神に干渉する「ヒプノシスマイク」という特殊なマイクを使ったラップバトルでテリトリーを奪い合うという、ユニークな世界観の作品だ。有名アーティストによる楽曲提供や大好評のライブなど、事あるごとに大きな話題となり、女性ファンはもちろん音楽ファンからも注目を集めるコンテンツである。
原作のCDを皮切りに、コミカライズ、今年の秋に予定されているアニメ化、舞台化など、あらゆるメディアミックスを展開してきたヒプマイだが、ゲームアプリ『ヒプノシスマイク -Alternative Rap Battle-』もそのひとつ。スマートフォン向けゲームアプリが盛況な今、2020年3月に待望のアプリ化となった。
メインシナリオは、原作CDとは異なる世界観でゲームオリジナルのもの。原作のテリトリーを奪い合う『Division Rap Battle(ディビジョンラップバトル)』とは異なる、エンターテインメント性の高い『Alternative Rap Battle(オルタナティブラップバトル)』でラップバトルを行う。プレイヤー(主人公)は目下修行中の見習いDJ。原作CDでお馴染みのキャラクターやアプリゲームオリジナルのキャラクター達と関わりながら、物語の渦に巻き込まれてゆく。
プロローグはAlternative Rap Battleが行われる会場に、このステージでDJを務めるDJ ROKUROこと満天星 呂駒呂(どうだんつつじ ろくろ)と、その弟子である主人公がやってくるところから始まる。バトル開始を待つオーディエンスの喧騒の中、決勝・準決勝ステージで戦う【Buster Bros!!!】【MAD TRIGGER CREW】【Fling Posse】【麻天狼】の4チームが主人公の前に現われる。ここでは彼らの相関関係も描かれ、ゲームからヒプマイの世界に入った人にもキャラクターの個性が伝わるシナリオとなっている。
1章からは4ディビジョンのシナリオがそれぞれ用意され、プレイヤーはそれぞれのディビジョンと関わった場合のストーリーを進んでいくことになる。
1章では、試合開始前の彼らの様子とともに、主人公のプロフィールやキャラクター達との関わり方も示されてゆく。各ディビジョンのカラーや人間関係もあらためて詳しく描かれており、原作ファンがニヤリとするような彼らの表情も垣間見られる。
ディビジョンを選択する形ではあるがルート分岐はなく、各ディビジョンのストーリーを並行して読むこともできる。どのディビジョンを選択しても時間軸は同じだが語られることはそれぞれ違うので、多角的に物語を知ることができるのも魅力的だ。
メインシナリオは読み進めるための解放条件が所々設置してあり、そこでプレイすることになるのがリズムゲーム「KILLER SCRATCH‼︎(キラースクラッチ)」。
ゲーム画面がレコードの盤面のようなデザインとなっており、音楽好きには嬉しいデザインだ。判定ラインであるレコードの縁とノーツが重なるタイミングでタップするタイプのスタンダードなリズムゲームだが、他のゲームにはないヒプマイならではの要素が「スクラッチノーツ」である。ノーツをタップし、表示されるラインに沿って動かすことで盤面も一緒に回転する。主人公のDJという設定を存分に生かしたギミックで、SEもレコードのスクラッチ音となっている。一見単純なのだが、次に来るノーツも一緒に回転するため、難易度が上がるほどテクニックが必要となる。
リズムゲーム自体は、初心者にもおすすめのシンプルな設計である。ちなみに筆者はリズムゲームが得意な方ではないが、チュートリアルを含め何度か練習をすればストーリー解放に必要なレベルや条件までは、どうにかプレイすることができた。リズムゲームは何度か練習を繰り返すうちにできる瞬間が訪れるはずなので、苦手意識の強い人も根気強く挑戦してみて欲しい。
「KILLER SCRATCH!!」では、ゲーム主題歌「ヒプノシスマイク-Alternative Rap Battle-」やオープニング曲「Survival of the Illest」といった新曲に加え、これまで原作CDで展開されてきた楽曲をプレイすることができる。
YouTubeで発表されているMVのように、リリックが画面に表示される演出も楽しい。また、各楽曲は3〜4つのパートに分かれており、楽曲のすべてのヴァースでプレイできるような工夫もなされているため「好きなリリックが乗ったヴァースでプレイできない」ということもない。音楽好きには嬉しい演出とシステムなので、ヒップホップのリズムゲームをプレイしたい、ヒプマイの世界に足を踏み入れてみたいという人にもおすすめだ。曲によってはまだ未実装のパートもあるが、続々と追加されているので期待して待とう。
もちろんコアなファンには、キャラクターが描かれたカードを獲得できる「Gコレクト」や、キャラクターの書き下ろしエピソードを楽しむことができるイベントシナリオなど、ソシャゲらしい要素も用意されている。ハイスコアを目指し、カードの育成や収集に勤しむのも楽しみ方のひとつだろう。
これから先、主人公とヒプノシスマイクのキャラクター達に何が待ち受けているのだろうか。バトルの行方も含め、まだまだ明かされていないことも多い。ストーリーやイベント、未だ見ぬ表情を見せてくれる新規カードなど、さらなるゲームの充実を楽しみに待ちたい。
■草野英絵
ライター。アニメ、ゲームなどのエンタメ記事を中心に雑誌・WEBで活動中
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■ゲーム情報
『ヒプノシスマイク -Alternative Rap Battle-』
※アプリストア上では「ヒプノシスマイク-A.R.B-」
ジャンル:ラップ×リズムゲーム
対応機種:iOS / Android
価格:基本プレイ無料 ※一部アイテム課金制
公式サイトURL:https://hypnosismicarb.com/
Twitter:@hypnosismic_arb
ダウンロードはこちら
App Store
Google Play
Amazonストア
■原作商品情報
『ヒプノシスマイク -Division Rap Battle- 5th LIVE@AbemaTV《SIX SHOTS UNTIL THE DOME》』Blu-ray、DVD
発売日:8月19日(水)
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『ヒプノシスマイク-Division Rap Battle- Official Guide Book』
発売日:9月2日(水)
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