ポストアポカリプスを描いた『The Last of Us Part II』発売 ”復讐”の先にエリーが辿り着く結末とは
ソニー・インタラクティブエンタテインメントは6月19日、PS4用ソフト『The Last of Us Part II』を発売した。
安息を奪われた復讐心がエリーを突き動かす
本作は2013年に発売されたPS3用ソフト『The Last of Us』の続編。アメリカ中に蔓延した謎の寄生菌により、多くの人間が異形のクリーチャー(感染者)へと変わり果てた前作から5年後の世界を描いている。この時間経過に伴い、主人公は「ジョエル」(CV:山寺宏一)から「エリー」(CV:潘めぐみ)へとバトンタッチ。ジョエルと二人三脚の形で長い旅に身を投じた5年前とは異なり、本作のエリーは心の通じ合う仲間と一緒にとある拠点で静かに暮らしている。『The Last of Us Part』のラストシーンを経て、彼女は14歳の"少女"から19歳の"女性"へと成長したのだ。
しかし、ストーリー序盤で語られるのは、敵対組織の介入によって深い絶望を味わったエリーの"復讐心"。そこには勧善懲悪のような義の心持ちというより、個人的な感情の高まりに突き動かされたエリーの、時には暴力をもいとわない行動の数々が見て取れるだろう。かくして彼女は身に襲いかかる火の粉を振り払いながら、心の拠り所に土足で踏み込んだ人間を根絶やしにするべく、アメリカ西海岸のシアトルを目指す。
長旅を阻む危険な敵対組織
感染者と呼ばれる異形の化け物が蔓延っている以上、本来ならば生存者が寄り添って協力体制を築くべきかもしれない。ところが時勢はそう単純ではないようだ。本作における生存者グループの中には、各々の信条や理念に基づいて武装に身を包んだ敵対組織も存在する。本作より登場する「WLF」(Washington Liberation Front)もそうしたカテゴリーの一つであり、よく訓練された大型犬を随伴させる特徴的なグループである。
大型犬は探知能力と警戒心に優れているため、ステルス行動を念頭に置かないと、遭遇時にあっという間に囲まれてしまう。そうならないためにも、多勢を相手取る場合は隠密行動が肝要。瓦礫や茂みといった身を隠せる場所に潜み、隙を見つけてステルスキルに移行。こちらの居場所を悟られないよう、細心の注意を払ったプレイスタイルが望ましい。
こうした敵対組織との対決は、ストーリー進行面に加え、憎しみと復讐心に駆られて旅を続けるエリーの心象を語る上でも欠かせない一幕となっている。様々な思想を持つ人間と相まみえるうち、物語は二転三転の波乱を呼び起こすだろう。