新型コロナの感染拡大で、アメリカ人のネットの使い方はどう変わった?
新型コロナウィルス感染を少しでも抑えるため、私たちは自粛生活を送っています。筆者も家族揃って不要不急の外出を避け、日中は家で過ごしています。家庭内にテレワークが2人、しかも夫は会社のワークステーションにアクセスしながら仕事をしないといけないので、私は日中の不要不急のネット使用(つまりNetflix)を控えざるを得ないことになっています。
日本でもそのような状況なら、自粛要請どころではなく「屋内退避命令」のアメリカではどのようになっているのでしょう? パンデミックで変化した米国のネット利用状況を、米国のオンラインデータプロバイダーの「Similar Web」と「Apptopia」の2社の協力のもと、ニューヨークタイムスがまとめていたので紹介します。1月15日から3月24日までの期間を調査し、米国で初めてCOVID-19による死亡者が確認された2月29日を境に大きな変化が見られたそうですよ。
Netflix、Facebook、YouTubeはスクリーンに変化
まずは、時間潰し系の代名詞、NetflixやFacebook、YouTubeですが、ウェブサイト版とアプリを比較して、ウェブ版の使用率がどれも大きな伸びを見せています。
具体的には、Facebookのウェブ版使用量は+27%で、Netflixは+16%、YouTubeは+15.3%。一方、アプリ版はFacebookが+1.1%でNetflixは+0.3%、YouTubeのアプリは-4.5%と減少が目立ちます。
これまでの傾向として、ユーザーはスマートフォンでこういったサービスを利用していましたが、家で過ごす時間が増えたことで大きな画面に戻ってきたように思われます。
ソーシャルディスタンスを合言葉に急成長したアプリ
SNSを介したコミュニケーションに加え、実際にあって話ができなくなるとグループチャットのアプリの需要が急激に上がりました。
Google Duoは+12.4%、Nextdoorは+73.3%、Housepartyは+79.4%という急成長。特に、2月29日(米国で初めてCOVID-19による死亡者が確認された日)からの成長率が目まぐるしいです。(Housepartyはデマが発生したとお伝えしましたが、その影響が グラフにも現れているのでしょうか)。
日本でもグループチャット飲み会(いわゆるZoom飲み)が大人気。グループチャットアプリやサイトの利用率は、日本でも同じように右肩上がりの線を描いているのかもしれません。
情報の仕入れ先にも変化
興味深いのが、新型コロナウィルスに関する情報の仕入れ先の変化です。人々は自分の生活範囲がどうなっているのかを知るために、2月に入ってからローカルニュースを扱うウェブサイトを率先して読むようになったようです。また、大手メディアだと、CNBC.comがもっとも読まれ、ニューヨークタイムスとワシントンポストが数字を伸ばしています。反対に、政治ウェブサイトは、時に読者が減少していたという結果になっています。より確かでフェアなニュースかつ、バイアスのかかっていない情報を求めているのが数字に現れているようです。