格闘家YouTuber・朝倉未来の魅力は“誇示しない強さ” CH登録100万人目前に振り返る

 プロ格闘家YouTuber朝倉未来のチャンネル登録者数が、現在99.5万人(4月4日時点)で、まもなく100万人の大台に到達しようとしている。

 同チャンネルの始動日は2019年5月23日。現状のペースでいけば、1年以内での「金の再生ボタン」(Youtubeから贈られる登録者数100万人の記念品)獲得はほぼ確実だ。日本における100万人到達の最速記録は、1位が「嵐(ARASHI)」の1日で、2位が佐藤健の3日。この辺りは別格として、2人組YouTuber・水溜りボンド(624日・19位)、『鬼滅の刃』の主人公・竈門炭治郎の声優として知られる花江夏樹(403日・13位)らを凌ぐハイスピードでの達成となりそうだ。

 100万人近くのユーザーに「登録ボタン」を押させる朝倉の魅力は、どんなところにあるのだろうか?

 まず何よりも企画が面白くて独創的だ。もっといえば、喧嘩無敗のアウトローからRIZINを代表するトップファイターにまで上り詰めたという朝倉の漫画のようなバックボーンを100%フル活用したような動画を次々と打ち出す企画力こそが、朝倉未来チャンネル最大の強みと言える。

 その最たる例が、YouTuberデビュー5作目にして朝倉がブレイクするきっかけになった「街の喧嘩自慢にプロ格闘家がスパーリングを申し込んだらやるのかやらないのか」だ。

街の喧嘩自慢にプロ格闘家がスパーリングを申し込んだらやるのかやらないのか【前編】

 同動画が投稿されたのは昨年6月5日。この時点で、朝倉は格闘技ファンからは知られた存在であったものの、一般知名度はさほどなかった。そのことを考慮してか、「朝倉未来が」ではなく、「プロ格闘家が」とタイトルに銘打ったのはクレバーな判断と言える。格闘技は見ずとも、バトル漫画やアニメを好きな層は間違いなく存在する。その層にとって「街の喧嘩自慢vsプロ格闘家」という対立構造は、まるで「グラップラー刃牙」の最大トーナメント編を彷彿とさせ、否応なく血を騒がせるというものだ。

 その内容も、決してタイトル倒れではない。街をフラッとお散歩しながら、その辺にたむろしているヤンチャそうな若者たちに「すいません、この中で一番喧嘩強い人誰?」と無作為に話しかけていく朝倉。その中から腕に覚えのありそうな者をジムに招待し、一線級のプロ格闘家の技量をもって、手加減しながら“現実を教えていく”様には優しさも感じる。

 百戦錬磨のアウトローゆえに、どんな状況でも泰然自若としていられるのも朝倉の魅力だ。たとえば、昨年9月24日に投稿された動画「ぼったくりバーに一人で潜入したらあり得ない金額を請求されて口論になった」では、高額な料金の支払わせようとするコワモテのお兄さんから「ちょっと痛い思いしてもらう」とすごまれても、「逆にそっちが痛い思いすると思うけどね」「僕には武力行使は通用しないですよ」と静かに威圧して、その場を切り抜けていた。

ぼったくりバーに一人で潜入したらあり得ない金額を請求されて口論になった

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