劇場版ゴキゲン帝国Ωに聞く、6人体制がグループに起こした“ポジティブな変化”

“非常勤の男性メンバー”ちんたく加入の経緯

ーーちんたくさんにとって、みゆうさんは一緒にオーディションを受けているライバルに当たるわけですけど、オーディション中はどう見ていましたか?

ちんたく:僕は、最初に会ったのが公開審査イベントの時で、何も情報がなかったので、それぞれフラットに見ていたんです。一人だけ謙虚な、すごい可愛らしい感じだったので、その時はぺろちゃんに……。

先斗:「可愛い」って言ってた!

白幡:おい!

ちんたく:ほかの人はすでに完成されちゃっていて、新メンバーとして入るなら一番合うんじゃないかなと思いましたね。

初詣:審査員側になっちゃってる。

ちんたく:審査員みたいな目で見てた。まあ、みんなめちゃくちゃ年下だったので、仕方ないですよ。僕自身は「オーディション楽しむぞ!」って気でいました。応募自体も、最初はギャグのつもりだったんです。男性が受かるなんて1ミリも思ってないから。そしたら、ちゃんと考えちゃってくれていて。

白幡:ちんたくんから、「正直、自分は今、会社員だし、DJのイベントもある。ゴキ帝がどんなスケジュールか分からないけど、いきなり環境を変えるのは難しいかもしれない。応募して今、2次審査が通って、気持ち的にはゴキ帝をちゃんとやりたいって気持ちはもちろんあるんですけど、正直ついていけるかまだ分からないです」って真面目なメールが届いたんです。自分が入っても大丈夫なのか、今一度メンバーのみなさんで真面目に考えてもらえませんかって。

ちんたく:落としてもいいんで、という気持ちで。

白幡:そもそも募集要項に「男性不可」とは書いてなかった。マインド的にも誰かを元気にしたい、理不尽な目にあってる人のために歌ったり踊ったり、音楽、バラエティを通して元気を与えたいというのが根本にあるから、そこに男性だからというのはなくって。クリエイティブな面も持っていたから、それはセルフプロデュースでやっているゴキ帝にあってるとも思うし、ちんたくさんのアイドルとしての可能性を感じて合格通知を送った(笑)。

ちんたく:ははははは(笑)。そんなグループ、ゴキ帝しかないよね。一緒に、超タイトな動画の作成期間が書かれていて……。

白幡:5日ぐらいしかなかったよね?

ちんたく:僕も地方のDJイベントの現場があったので、時間がなくって。

白幡:動画審査に関しては一番よかった。

ちんたく:頑張りましたよ。寝ずに動画編集してました。ほかの人に勝てないと思ったので、面白いことをやっていかないと埋もれるなって。

白幡:キャラ的に何をしても埋もれないけどね(笑)。

ちんたく:「こんなもんか」って思われたくなかったんです。

白幡:唯一、男性だし、見た目的にも面白枠、バラエティ枠だと思われてたからハードルは上がってたよね。

みゆう:焦りました。ヤバイ、終わったと思いました。

一同:ははははは(笑)。

先斗:ちんたくんが一番すごいと思った?

みゆう:すごいと思いました。だって、ちゃんと外でやってるじゃないですか? ずるいと思って私、家で動画観た時「えー! やめてー!」と思いました。

ちんたく:そう思わせたいという気持ちもありましたね。

先斗:そこでほかの人のを観て、「ヤバイ! やめて!」って焦るというのが、のびしろだよね。

ーーちんたくさんにアイドル性を感じた、クリエイティブ面も向上できる……とは言え、女性アイドルグループに男性が入るというのは、ある種の劇薬でもありますよね?

白幡:入ったというよりかは、くっついてるって感じのイメージなのかな。

ちんたく:みんなにアイドルになったって言っちゃってるんだけど……。

白幡:アイドルではあると思います。誰かのアイドルだと思うし。

ちんたく:精神論ね。

白幡:メンバーに入ったっていうのは、なんか……。入ったの?(笑)。それはなんか違うなと思っていて。今、言い方を考え中なんです。「公式マスコット」とか「公式DJ」とか。入ってはないけど、いるみたいな。

ちんたく:あぁ、はい。はい……。

白幡:ファンの中には心配する方もいるので、男女混合という感じにはしたくなくって。安心する形にしておきたいなと思っています。奇数のグループが好きなので、本当に予想外で。これからいろいろ決めていかないというのはあるんですけど、本当に素晴らしい人材だとは思います。そこはゴキ帝にとってプラスになることだから。ファンの人が心配しないように、合格した瞬間からメンバーには30cm以内に近づかないのと、楽屋に入る時は「入ります!」を大声で3回叫んで、マネージャーさんがOKを出したら入れる。あとは、メンバーと連絡先は交換しない。

ーーちんたくさんとしては、ゴキ帝の中でどういったポジションに立ちたいと考えているんですか?

ちんたく:当初とは考え方は違っているんですけど、今の話を聞いて思うのは、前に出てきちゃう運営。

白幡:はいはい。裏で支えつつ。

ーーWACKの渡辺淳之介さんのようなイメージ。

ちんたく:そうそう。

白幡:運営面、クリエイティブ面もできるし、表のステージにも立てる。だから、私の男性版がもう一人増えたみたいな。

ちんたく:めっちゃ使い勝手いいじゃん。

白幡:マインド的にはそんな感じなのかな。

ちんたく:プラス用途が多そうな。危ない時にも、前に出てこられる。

白幡:女子だけだとどうしても危ないから。

ちんたく:“セキュリティ”って刺青入れちゃおうかな。

白幡:すぐ刺青彫ろうとするんですよ! 「“ゴキゲン帝国”って刺青彫るから」とか言っていて。それもYouTubeで過程を見せていければと思います(笑)。

ーーYouTubeには、みゆうさんがオーディション合格後に家族と電話で話す動画もありましたね。

みゆう:オーディションの配信を観ていたみたいで、「おめでとう」って言われました。だけど、喋れてなさ過ぎて、「あんた、いけんの? 大丈夫か?」と心配もされました。

先斗:だけど、けっこう喋るよね。人前に出ること一切してなかったから、慣れてないだけなんだなと思いました。普通一緒にいる時は喋るし、大声で笑うし。

白幡:この前も笑い転げてたよ。緊張してるだけだと思うんです。話が通じないというのもないです。

ーーみゆうさんは、いちほさんの家に居候しているそうですね。

白幡:オーディション後に、今後の打ち合わせをしたんですよ。みゆうに、今後ライブがある日を伝えて、レッスンと家探しもしないといけないから、彼女のスケジュールを組んで。1日大阪に帰ってもらって、また東京に来たそのままで、私が「家に来ちゃえば?」って言ったんです。夜行バスで東京に来た朝9時くらいに家に来て、「好きなように寝て」と寝てもらって。

みゆう:家行って、すぐ寝ました。

先斗:同じベッドで寝たの?

白幡:ベッドとマットレスを引いて。

みゆう:私がベッドで寝ていて。

白幡:私、どこでも寝られるので、気を遣ってるわけでもなく。

みゆう:掛け布団も私が。いちほさんは何も掛けてない。あと、家に行った当日にベッドから起きたら、「ここにトカゲいるから気にしないでね」って、普通に床にトカゲがいてて。いちほさんが、床に喋りかけてたんです。

先斗:それはびっくりするわ。まぁまぁ、デカイし。

白幡:床と同じ色のトカゲで、同化してるからあんまり見えないかなと思って。トカゲの餌が冷凍のコオロギの死体なんですけど、トカゲにその袋を見せながら「もうちょっとでご飯だよ~」って言ってたら、「サイコパス……」って言いながら動画を撮られて。

みゆう:「コオロギだよ~」とか言ってて、「怖っ!」と思って。

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