『スターフォックス』生誕27周年! SFC初3Dシューティングゲームが継承する“爽快感”の所以は?
1993年2月21日に発売されたスーパーファミコン(SFC)ソフト『スターフォックス』。誕生から実に27周年を迎えた本作は、ロムカセットに内蔵したスーパーFXチップの機能をフル活用し、当時としては珍しい3Dモデルをふんだんに駆使したシューティングゲームとして注目を集めた。
宇宙をまたにかけた壮大な3Dシューティングゲーム
宇宙を舞台に雇われ遊撃隊「スターフォックス」の活躍を描いた本作の主役は、人間ではなく動物たちだ。凛々しい顔つきの「フォックス・マクラウド」(キツネ)に、気高い精神を心中に秘めた「ファルコ・ランバルディ」(キジ)、年の功でメンバーを支える「ペッピー・ヘア」(ウサギ)もいれば、ちょっぴり気弱だけどメカに強い「スリッピー・トード」(カエル)など、まるで昔話をひっくり返したような面々が勢揃いである。されど、作中に流れる雰囲気はSFそのもの。反重力を生み出す高性能戦闘機「アーウィン」に乗り込んだ彼らは、大空を舞い、宇宙を駆け巡り、時には水中を潜航し、マッドサイエンティストな「アンドルフ」の軍勢と激戦を繰り広げる。
またスターフォックスだけでなく、シリーズを通して登場するライバルチーム「スターウルフ」も非常に個性が際立った集団だ。アーウィンと同等の性能を有した戦闘機「ウルフェン」を駆る彼らもまた、フォックスたちに勝るとも劣らない活躍を各シリーズ作品で披露する。
上記の物語を支えるのが、初代作から踏襲している完成度の高いゲームシステム。奥スクロールで進行するステージを進みながら敵に向かってブラスターを発射。敵弾を機体を高速回転させるローリングで弾き返し、邪魔なオブジェクトはクイックターンで華麗に回避。敵に囲まれた際はスマートボムで一網打尽……。各シリーズごとに細かな違いはあれど、本質としての爽快感は継承されている。
そうした基本的なシステム面に加え、プレイ中に挿入される仲間との会話劇も魅力的だ。プレイヤー操るフォックスの機体には、時おり仲間から助けを求める通信が入る。「バックをとられた!」「うしろのやつがうるさいぜ!」と危機を伝える仲間のピンチを救うと、各々のキャラクターごとに”感謝のメッセージ”を伝えてくれる。そのほか、ステージ開始前にアドバイスをくれたり、ステージクリア後に感想を述べたりと、とにかく賑やかなので寂しさに悩まされることはほとんどない。続編の『スターフォックス64』はフルボイス仕様となり、ゲームプレイの没入感を高める演出装置としても十二分に機能した。
主要シリーズタイトル(一部タイトルはゲスト出演)
・スターフォックス(スーパーファミコン/1993年2月21日
・スターフォックス64(NINTENDO64/1997年4月27日)
・スターフォックス アドベンチャー(ゲームキューブ/2002年9月27日)
・スターフォックス アサルト(ゲームキューブ/2005年2月24日)
・スターフォックス コマンド(ニンテンドーDS/2006年8月3日)
・スターフォックス64 3D(ニンテンドー3DS/2011年7月14日)
・スターフォックス ゼロ(Wii U/2016年4月21日)
・スターフォックス2(ミニスーファミ/2017年10月5日)
・スターリンク バトル・フォー・アトラス(Nintendo Switch/2019年4月25日)