同棲カップルからメイク男子まで……多様化する「モーニングルーティン」動画の今

 海外YouTuberの投稿で火が付き、今や動画コンテンツとして日本でも一大ジャンルとなった「モーニングルーティン」。当初は憧れのインフルエンサーが過ごす、おしゃれで充実した朝の風景を垣間見る動画が主だったが、昨今ではバリエーションが広がり、さまざまな視聴者の需要に応えている。本項ではモーニングルーティン動画の今はどうなっているのか、具体例とともに紹介していきたい。

おしゃれな朝の風景を紹介する動画

 まずは、モーニングルーティン動画と聞いて多くの人が真っ先に思い浮かぶであろう、おしゃれで洗練された動画たちから。

一人暮らし女子のモーニングルーティン(冬の休日編)morning routine.

 その代表といえるのが、昨年投稿された「一人暮らし女子のモーニングルーティン(冬の休日編)morning routine.」が240万再生を突破したinliving.だ。彼女はこの動画で一気に人気YouTuberの仲間入りを果たした。その魅力はなんといっても「シンプルさ」そして「丁寧さ」だろう。朝飲むものは白湯、メイクの際使うコスメは3つだけ……と、彼女の朝はいたってシンプル。そして、朝といえばなにかと忙しいイメージがあるが、彼女はひとつひとつやるべきことを丁寧にこなしていく。整頓された部屋やシンプルな編集も相まって、おしゃれなPVを見ているような気分になる“inliving.っぽさ”が詰まったこの動画は、モーニングルーティンの入門におすすめの一本だ。

一人暮らし男子のモーニングルーティン。24歳の暮らし。

 次に紹介したいのは、同じくおしゃれな日常を見せてくれる男性YouTuber・OKUDAIRA BASEの「一人暮らし男子のモーニングルーティン。24歳の暮らし。」という動画。この動画はinliving.と同じく自身の充実した朝を紹介しているのだが、特に印象に残るのが凝った動画編集だ。カメラワークにこだわり、映画のような画角で撮影し、BGMはあえて入れていない。とにかくクオリティの高い「見せる」動画に仕上がっている。

 先ほど紹介したinliving.にも共通している点だが、「朝の過ごし方」というシンプルなテーマでも、クリエイター自身の個性が色濃く滲み出ている。統一感のある編集を施すことで、自身のブランド化に成功しているともいえるかもしれない。

ありのままの朝の風景を紹介する動画

 続いては、打って変わって「おしゃれ」を意識していない動画を紹介したい。モーニングルーティンというジャンルが拡大していくにつれ、“憧れ”よりも”共感”を広げるYouTuberが増加している。

【モーニングルーティン】一人暮らしのくそリアルな朝ですこれが。

 その1つの例として挙げられるのが、特に若い女子の間で圧倒的な人気を誇るバラエティ系クリエイター・大関れいかの「【モーニングルーティン】一人暮らしのくそリアルな朝ですこれが。」だ。先ほど紹介したおしゃれなモーニングルーティン動画は基本的に静かに過ごす朝の風景を映し出すが、大関れいかの場合は、とにかくカメラに向かって喋り続けている。しかも「昨日風呂入んないで寝たんですよね」「食事は腹減ったら食います」と、発言もズボラそのもの。しかし視聴者はこの飾らない姿に親近感を覚えてしまう。おしゃれな生活を覗き見ることに興味がない人は、彼女の素直すぎる動画を見てみてほしい。くすっと笑える日常に癒されるだろう。

【週6工場勤務】社畜女子(22)のリアルモーニングルーティン

 同じく女性YouTuberで、“ありのままの朝”を映しながら、また違った魅力を発揮しているのが、“社畜”を自称するレインだ。彼女は「【週6工場勤務】社畜女子(22)のリアルモーニングルーティン」と題し、15分で支度が終わる自身の朝の様子を紹介している。メイクはせずにすっぴんマスク、髪の毛は前髪だけ巻く……など、仕事に忙しい女子の共感を呼ぶ工夫が盛りだくさん。インパクトのある動画タイトルも相まって、彼女のチャンネルでは一番多く再生されている動画となっている。

ニート兼メイク男子のモーニングルーティン【現実見せます】

 一方、「ありのままの朝」を紹介している男子代表として挙げられるのが、がらりと顔が変わるメンズメイクで人気のよききによる、「ニート兼メイク男子のモーニングルーティン【現実見せます】」という動画だ。編集こそ丁寧でおしゃれ寄りなのだが、朝の習慣は「リアル」そのもの。映っている部屋はきれいとは言えず、朝ご飯は健康を優先するより食べたいものを食べて、のんびり朝の支度をしていたら遅刻しかけて……と、どこにでもいる男子と同じ。アイドル的人気のあるクリエイターが「現実を見せる」ことで、失望よりも共感を広げているのが面白い。

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