任天堂の『Switch』中国展開はゲーム市場をどう変える? 海外メディアは厳しい見方
一部で歓迎も大きな売り上げ増は予測せず
『The Verge』も、任天堂の中国進出については慎重な意見だ(参考:https://www.theverge.com/2019/12/3/20994756/nintendo-switch-china-launch-release-date-price-tencent)。
中国は世界最大のゲーム市場だが、『Nintendo Switch』の公式リリースは、必ずしも中国のゲーマーや任天堂にとって大きなことではない。中国市場は、PCゲームとモバイルゲームで占められているが、グレーゾーンの市場で輸入されたコンソールは広く入手可能だ。
『Nintendo Switch』の1年間の保証と新たにローカライズされたタイトルは、中国の一部の人には歓迎されるが、任天堂でさえすぐに売り上げが増えるとは予測していない。任天堂の古川俊太郎社長は「中国でのビジネス展開は、当期(2020年3月期)の業績予想には見込んでいない。仮に当期に発売できたとしても、当期の業績に大きな影響を与える規模にはならないと考えている」と投資家に説明している。
ゲームセンターに並ぶゲーム機への依存性を問題視した中央政府が禁止して以来、人々はPCやスマホに流れ、すっかり廃れてしまった中国のコンソール市場。任天堂は、そこで存在感を発揮することができるかが試される。
■Nagata Tombo
ライターであると同時にIT、エンタメ、クリエーティヴ系業界にも出入りする。水面下に潜んでいたかと思うと、大空をふわふわと飛びまわり、千里眼で世の中を俯瞰する。